お昼休み。
持参したお弁当を食べる者。コンビニ弁当を食べる者。外食に行く者。何も食べない者。睡眠をとる者。
それぞれ様々な過ごし方がありますが、お昼休みが1時間って短いよなぁと昔から思っております。
そんな話はさておき、弊社では昼食を外に食べに行く人がそれなりにいますが、その中の何人かはF社長を誘って一緒に行きます。
F社長を誘う理由の1つとして、F社長がランチ代を全額負担してくれるということがあります。
食事代を節約したい社員にとっては嬉しいことですよね。
社員と一緒にランチなんて仲の良い会社だな、と思う方もいるかもしれません。
しかし真実は違うのです。
本当のところ、社員たちはF社長とはランチに行きたいわけではないのです。
就業時間中、暇を見つけてはF社長が社員に声を掛けてきます。主に誰かに対しての愚痴話です。
しかし社員は仕事中。大切な時間を、F社長との余計な会話で割かれるので作業がなかなか進みません。
そこで閃きました!
ランチを一緒にすれば、その場でF社長の愚痴話を聞くことができるし、話してスッキリしたF社長は午後以降、就業時間中に話しかけてこなくなるはず!
F社長とはランチに行きたくはないというのが本心だけど、しかたがない。
仕事を円滑に進めるためだ。
という割り切り理由。
F社長をランチに誘わないと不機嫌になる。
面倒くさい性格ですよね。
社員同士が仲良くしているのを見ると、自分もその輪に入っていたいようなのです。
皆がワイワイしているのに、自分がその輪にいないのが嫌だし、気になるようなのです。
そして、社長という会社の中心人物である自分がハブられているような感覚が嫌なようなのです。
しかし、F社長自らが毎日食事に誘うと一種のパワハラになってしまう。
そこでF社長は考えました。
各部署の課長に、社員の方からF社長を誘うようにしてくれとそれとなく伝えます。
そうすれば、F社長は社員からランチに誘われたということで、しかたなくランチに同行できるわけです。
これならパワハラにカウントされない!という考え。
いやあ~、ほんとに酷いです。
そういうことがあって、ランチにF社長を誘うということが習慣化することになったのです。
実際にF社長が不機嫌になると、F社長の愚痴話に社員の誰かが付き合わされることになります。数時間。
特に用もないのに、わざわざ用事を作って、内線で社長室に呼ばれて、1~2時間程社員が戻ってこないことも多いですね。
別に怒られているわけではないのです。
仕事の話は最初に少しだけする程度です。それも特に今必要のない仕事の話です。
その後は、ただひたすらにF社長の愚痴と世間話に付き合わされるのです。
その分の給料が欲しいくらいだ、と付き合わされた社員さんたちはよく言ってますね。そりゃそうだ。
もちろん、その無駄な数時間分は仕事が進まなくなるので、場合によっては残業する人もいたりいなかったり。
残業は良くない!とF社長は言いますが、その要因の一つが自分自身とは本末転倒です。
このような理由から、弊社の社長と社員が仲良く見えるランチタイムも、裏側ではそんなことは全くないわけです。
社員はいつも経営者の犠牲者なのです。
ポケットマネーの真実
F社長と一緒にランチをすると、全て奢ってもらえます。
毎回、F社長のポケットマネーから出ている・・・と思っていたのですが、どうやら真実は違ったようです。
ある時、F社長とランチに行っていた社員の1人がこんなことを言い出しました。
毎回、F社長から奢ってもらうのも悪いので、今度のランチ代は社員側からお金を出しませんか?
その発言に、いつもF社長とランチ同行をしていた他の社員も同意しちゃいます。
そして、F社長がお金を出すときに「今日は私たちが支払います!」と。
いいよ別に、そんなことしなくても~
と言いつつ、F社長は拒否することなく、社員から奢ってもらいました。
社員から気を使われてとても嬉しかったでしょうね。自分はこんなにも社員から慕われているって。
別の社員さんに、後日そのことを嬉し気に話していたくらいですから。
しかし、毎回ランチのときにF社長がポケットマネーから出していると思ったお金。
これは実は、全て経費だったのです。
「従業員との会議費」として計上されており、今まで一度もF社長は自分のポケットマネーからお金を出したことがなかったのです。
別にランチ代に経費を使うのは良いと思います。
しかし、あたかも自分のポケットマネーから出しているというスタンスを貫く弊社のF社長。
器の小ささが伺えますね。
社員に奢ってもらうときに、「いつものランチ代は経費で出しているから気を使わなくて良いよ」って言えば良いのに、そこは絶対に言わない。
なぜなのか、意味が分かりません。
悲しいことに、いつもF社長のポケットマネーからランチ代を奢ってもらっていると思っている社員さん達はこの真実を知りません。知っているのは、経理課の人間と一部の人間だけ。
この真実を社員に伝えて、それがF社長の耳に届いたりしたら、F社長はそのプライドを傷つけられたと憤慨するかもしれません。
そして、ネチネチ攻撃対象になる社員も出てくる可能性が高いです。
そんなちっぽけなプライドなんて守る必要あるのでしょうか。甚だ疑問ですが。
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