親族の介護を手伝うことになったので、現状の把握と経緯を確認。
介護対象者は老夫婦の旦那さん。要介護1(のちに要介護5に変更されます)
旦那さんが怪我をして入院、手術→寝たきりに。
更に病院を移転した後、ケアマネジャーさんが旦那さんの様子を見に来るついでに今後のケアプランについても話し合いをしたいということで、奥さんに依頼されて同席することになった。
ケアマネジャーさんとの打ち合わせ
旦那さんが病院を移転して一週間ほどが経った6月半ば。
奥さんからの依頼もあって、お見舞いに同行することになりました。
旦那さんに会うのは約半年ぶりくらいです。
事前の情報では、もう歩けない、寝たきり状態という話だったので、ある程度の覚悟はしていました。
実際に病室から車椅子で運ばれてきた旦那さんを見ると、想像以上に別人になっていました。
半年前に一緒に食事をしていたあの人はどこへ・・・?という状態。
事前の情報通り、もう歩くことができず、寝たきり状態でした。
つまり、食事も自分で摂れないし、トイレだって自分の意志で行くことができない。垂れ流しのオムツです。
食事の種類も通常食はもう食べられないので、ミキサー食になっていました。
車椅子も自分の力では乗ることもできないので、看護師さんたちに乗せられていました。
虚ろな目と、何かを時々ぼそぼそと話しているけど、何を言っているのか聞き取るのが難しい声。
寝たきりなので運動もしていないせいか、筋力もなくなった足。
そして、以前よりも全体的に痩せて体が小さくなってしまっていた印象。
左半身は完全に麻痺していて、車椅子からも徐々にずり落ちていく状態でした。(長時間車椅子には座れないらしい)
まだ70代なのに、こんなになってしまうのかと驚きを隠せませんでした。(見た目は90代くらいに見えます)
意志の疎通はほとんどできない状態。
ただ、挨拶をしたときに僕の方をちらりと見て、涙を流していました。
奥さんには「男なのに何を泣いているんだ」と叱られていましたが、旦那さんが流した涙が高齢者特有の自然に涙が出る症状だったのか、自分自身の状態に悔し涙していたのか、お見舞いにきた僕に対してのものだったのかは分かりません。
それから今後のケアプランに関して、看護師さんも交えて話し合いが行われた。
現在、旦那さんの要介護認定ですが、区分変更をかけている状態です。
医師の意見書が遅れている状態でして、このままいくと来月の初旬~中旬あたりに新しい要介護度が決まると思われます
現在、旦那さんの要介護は「1」になっています。
しかし、今回の入院に伴って身体の状態が悪化していこともあり、これは要介護1じゃないよねってことで、ケアマネジャーさんの方で要介護度の区分変更をかけてくれていたらしいのです。
これは大変助かりますね。
特別養護老人ホーム(以下、特養)には、要介護3以上でないと入所できないから…。
要介護認定は7段階あり、要支援1~2・要介護1~5に分けられていて、数字が大きくなると症状が重くなっていき、それぞれ症状が異なります。
数字が増えれば増えるだけ、それだけ当人の身体の状態が悪く、一人での生活が厳しくなるという認識で良いと思います。
特養への入所可能は、要介護3からというのはどこも同じ条件。
例外的に要介護1~2でも入所可能という施設も存在しています。(ただし、入所条件は更に厳しく絞られるし、金額も高くなります。)
家族の意向としては、特養に早く入所させたいということなので、ケアマネジャーさんの区分変更がけで要介護3以上になれば、特養入所の条件は満たせるので有難いことだった。
ここで、入院日数を延長できないかという相談をもちかけてみました。
入院は現在の状態ですと最大40日間可能なので延長はできると思いますが、確認してみますね
ということで、病院に確認してもらい何とか最大まで入院できることになりました。(当初の入院予定よりも+10日間)
これで奥さんの負担を少し減らすことができる。
退院したら当面は自宅での介護になるので、1日でも長く奥さんの負担を減らすことに重きをおきました。
ダメ元でも相談してみるものですね。
旦那さんの退院日には、ヘルパーさん達と連携して、自宅ベッドまで旦那さんを運んでくれるらしい。
高齢の奥さんが一人で、寝たきり状態の旦那さんを自宅ベッドなんて運ぶことは不可能ですからね。
ケアマネジャーさんは、そういう予定も立ててくれて手配もしてれる大変有難い存在なのです。
- 今後は一日三回ヘルパーさんが自宅に訪問する。(朝昼夕)
- 今後は訪問診療と訪問看護が必要になるので、その手配をする。契約は別日に。
- 訪問入浴は家族が必要なしと判断。
- デイサービスは家族が必要なしと判断。
- ショートステイは早い段階で手配してもらって、入れるところに入る。
訪問診療は、寝たきりで通院が困難になった人に適用されるもので、定期的に医師が看護師と共に自宅などに訪問して、患者の健康チェックや点滴、投薬などの治療を行ってくれるサービスです。
現在の旦那さんの状態では、自力で病院に行くことができないので必然的に自宅に診療にきてもらうことになります。
自宅から車を出して病院に連れていけるのならば必要のないサービスですが、奥さんには運転免許がありませんし、自宅に車もありません。タクシーで連れていくという選択肢もありますが、負担しかかかりません。
であるならば、自宅にいて病院と同じ対応をしてくれる訪問診療という選択肢を取らざるを得なくなるのです。
訪問看護は、訪問診療と似ている感じがしますが、内容は訪問診療とは異なり、介護関連のサービスがメインになります。そのため、医師がくるのではなく、看護専門の方々がくることになります。
介護対象者の健康管理もしてくれますし、自宅での生活相談もしてくれます。
排泄ケアもしてくれるので、オムツ状態の旦那さんでも安心です。
今回、旦那さんが入院中に痰の吸引を幾度か行ったという報告を看護師さんから受けたことで、退院後も痰が絡むことがあるならば、痰吸引を家族が行わないといけないと言われました。
痰吸引も家族が行うということは、その分家族の負担も増します。一応病院では痰吸引のやり方を教えてはくれますが、負担が増えるのは違いないです。
そのような処置も訪問看護でしてくれるので、介護する側としては大変助かります。
寝たきりの旦那の面倒は私が全てみる!という方には必要はありませんが、現実的にはかなり難しいと思います。
ショートステイは、介護や生活支援を受けるために施設に短期間入所するサービスで、入浴、排泄、食事などの介護や、日常生活上の世話、機能訓練などのサービスを受けることができます。(要支援1からでも、要介護1からでも利用可能)
自宅での介護が難しいときに一時的に施設に入所して介護をしてもらえるので、介護する側の負担は激減します。
しかし、利用できる日数は短いです。
特養や高額老人ホームのようにずっとステイする、というわけにはいきません。
利用できる日数は1泊以上ですが、年間でショートステイに使える日数には限度があるのです。
それに加えて、30日以上は連続で利用できないという制限もあります。
限度日数を超えた場合はどうなるかというと、費用全額自己負担です。
決められた限度日数までは介護保険が適用されて、比較的安め(1~3割負担)で利用できるのですが、限度日数を超えたら自己負担。
つまり、毎日めちゃくちゃお金がかかっていくのです。
それでも家庭によって事情がさまざまなので、たとえ全額自己負担になってもショートステイを利用し続けるという人もいるそうです。
例えば、特養施設の空きが出るまで間、同施設にてショートステイを続けて施設の空きがでるまで待つ、という方法もありますし、提案もされます。
しかしそれが可能なのは、年金をたくさんもらっている人や貯蓄がたくさんある人しかできないと思われます。
限度日数は要介護度によっても違いますし、要介護になっている期間によっても変動します。
要介護になりたてだと、正直なところ、年間で使える日数は少ないです。
ケアマネジャーさんがその限度日数を視野に入れ、調整してショートステイをさせる形になります。
例えば、年間180日間が限度日数だとしたら、毎月20日間ショートステイを使った場合、9ヶ月目で限度に達してしまいます。それだと困るので、そうならないように毎月のショートステイ日数をケアマネジャーさんが調整して提案してくれます。
介護する側としては、長い日数ショートステイをしてもらいたい。
けれどもそういうわけにはいかないのが現状です。
あくまでショートなステイなので。
それに、受け入れる側の施設も見つけないといけません。
それはケアマネジャーさんが探してくれるので待つのみですが、じゃあ翌日からショートステイしますか。というわけにはいきません。施設に空きがないと入れませんし。
旦那さんを特養に入所させたいというのは家族の意向だけど、実際はまだ要介護1の認定なのでショートステイをすることが介護の負担を減らす近道になるのです。
そんなこんなで、ケアマネジャーさんとの打ち合わせは終了。
ショートステイの日程については、決まり次第連絡をくれるとのことでした。
旦那さんの退院が7月初旬予定。それまでにショートステイができる施設が見つかれば良いのですが。
退院後、すぐにショートステイができるとかなり負担が軽減されるのになぁ~という希望です。
今後については奥さんも不安だし、僕も不安で一杯でした。
介護の手伝いを引き受けたものの、何から手をつければ良いのか・・・。
まずは、要介護認定の区分変更で要介護3以上に認定されないと本格的に特養探しが始められません。
ゆっくりでも着実に進めていくしかないのです。
次回、ショートステイを開始する!に続きます。
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