親族の介護を手伝った話⑯~旦那さんを再度病院に連れていくことになったので日程調整をした

前回までのあらすじ

親族の介護を手伝うことになり、現状の把握と経緯を確認。
介護対象者は70代老夫婦の旦那さん。
旦那さんが寝たきり状態になって、要介護1から要介護5へと変更。
ケアマネジャーさん、ヘルパーさんたちと協力しながら自宅介護とショートステイを繰り返す。
その間に、特養施設の入所申込をして、施設見学に行ったり、自宅面談したりと打ち合わせを経て、何とか本入所が決定。契約も終わり、他施設に断りの連絡を入れたりして、いったんの一区切り。
看取りカンファレンスを受講後、今度は旦那さんを病院に連れていくことになって病院へ行って診察。処方箋をもらって経過観察。
長男さんがお見舞いにきたり、歯科検診後に抜歯したり。

冬になりました。12月です。年末近いです。特養施設への入所も3ヶ月目に突入しました。

そんな入所3ヶ月目に突入して間もなく、施設から連絡がありました。

目次

施設から旦那さんの状態について連絡がきた

施設の看護師さん

先月末くらいから、旦那さんの身体に気になるところがあります。一度病院に行って精密検査をしてほしいですのですが・・・。

気になる症状のまとめ
  • 右足の太腿の上が紫がかっている。太腿の後ろが深い紫の縞模様が出ている。
    ┗まだ薄い紫だが、濃い紫色になりかけている。血液をサラサラにする薬を飲んでいる影響か不明。
  • 左足と右足にむくみがある。
    ┗足を組んでしまう癖がある。対策をしているが、どうしても足を組んでしまう。
    ┗ここ10日間ほどベッド下に足を降ろさなくなったので、むくみと関係あるのか気になります。
  • 右指先(小指、親指以外)がアカギレ、ヒビ割れのようになっている。
    ┗おそらく、右手を壁にぶつけているせい。
  • 硬直している左手を左胸に擦りつけていて、左手が擦れて傷ついている。
  • 次に内科の先生がくるのは数日後になってしまう。

一通り身体に出ている症状の説明をされたので、色々と質問もしてみました。

足が紫色になっている件、骨折の可能性はありますか?

触ったり動かしても痛いとは言わないので骨折ではないと思われます。

右手指先の件、何か対策はありますか?ベッドと壁を離したりするとか。

ベッドと壁は離している。今度は自分の左顏を叩き始めている。その為、左目あたりも赤く腫れてきている。

症状が出ている場所を写真で送ってもらうことは可能ですか?

可能です。お時間いただきますけど撮影してみます。

とりあえず、写真の送り先メアドを教えて写真を待ちます。

そして、次に内科の先生がくるのが数日後とのことなので、その時の診察結果と悪化具合で病院に連れていくか判断すると伝えました。

介護から学びを得ること

施設からの連絡のあと、奥さんと情報共有したのですが、両足のむくみは今まで出てなかった症状なので確かに気になるとのことでした。

右手の指先のアカギレ、ヒビ割れ、右手を壁にぶつける癖については入所前から出ていた症状だったので、もうその癖を直すのは無理だと思い、放っておいて良いですというのが奥さんと僕の認識でした。

旦那さんは、自宅で倒れてから左半身が動かない状態で、寝たきり状態です。
原因はおそらく脳梗塞からきていると思うのですが、本人もそれが分かっているのか、まだ動く右手と右足をとにかく必要以上に動かしまくっていたのです。

介護ベッドで寝ている時は四六時中、右手をベッドの手すりに叩きつけたり、右足をベッドから降ろして床を何度も踏んだり。

その音のせいで、奥さんも参ってしまった時期もあったようです。何度言っても、旦那さんはその行動を止めなかったのです。

すると今度は、右手を自分の頭に叩き続けるという行動も起こすようになりました。僕が家に行った時もその行動はしていました。とにかく自分の頭をバシバシと叩いているのです。

以前も書いたと思いますが、旦那さんが自分の頭を叩く理由は、「脳を活性化させるため」と本人が言っていました。そんなことをしても活性化はしないというのに。

今回のように右手を壁に叩きつけるのも、右足をベッド下に降ろして何度も床を踏んだりするのも「活性化させる」ためなのだと思います。

左半身が麻痺状態になってしまったため、せめて動く右半身は同じようにならないように活性化させている、というのがその行動の基準なのでしょう。

だから外野が何を言おうと、何度注意しても、旦那さんがその行動を止めることは絶対にありません。逆に注意しようものなら、「うるせえ!!」と怒られることでしょう。

本当は、身体がそういう状態になる前に色々と対策するべきだったのです。

医者の言うことも家族の言うことも聞いて、薬を決められた用量を守ってきちんと飲んで、止めろと言われた生活習慣をきちんと止めて、運動しないと動けなくなると言われたときに運動をしておくべきだったのです。

だから正直、今の旦那さんのこの状態は自業自得なのだと奥さんは日々言っていました。言うことを全く聞かなかったのが悪い、と。

その状況を見て思ったことは、高齢者は自分で自分の首を絞めて死に向かっているのだと。

今までの人生で築き上げたプライド、考え、性格。今更変えられないのは分かっています。しかし、医者の言うことを跳ね除け、家族の言うことも跳ね除け続け、「面倒くさい。うるさい。指図するな」と言い続けた先にあったのは、この結果なのです。

なぜ、人の意見に耳を傾けられないのか。高齢者ではなくてもそういう人はいます。

自分の意見を通すことは、時には大事なことです。しかし、本当にそれが正しい判断であり正しい意見だったのか、きちんと客観的に考えることができているのか、先を見据えて柔軟に対応できていれば違った結果になっていたのかもしれないのに、と考えてしまうのです。

これは今回の介護に携わって学んだことの1つですね。

介護施設との対応は、なんだか仕事をしているような気分になる

話が逸れてしまいましたが、旦那さんの症状が出ている部分の写真を送ってもらうように施設の方に頼んだのですが、数時間経っても一向に写真は送られてきませんでした。

それからしばらくして、施設の人から電話があったのですが、何度やっても「写真が送れない」とのこと。

僕の方はドメイン拒否も何もしていないので、なんでもウエルカム状態です。

考えられること
  • そもそも、入力している送り先メアドが間違っている可能性。
  • 送る側のデバイス・アプリに容量制限がかかっている可能性。(写真の合計サイズが大きい等)
  • MAILER-DAEMONが届いている可能性。
  • 何のソフト・アプリを使用して写真を何枚添付しているのかが、こちらは分からない。

1つ1つ確認してみないと、写真が送れない原因が分かりません。しかし、1つずつ確認していくのは時間がかかるので嫌だし、向こうも面倒でしょう。

それに、「写真が送れない」という結果だけを言う人は、なぜ送れないのかを考えないだろうし、それを解決するためにこちらが色々言って確認をしてもらう意味はないと思い、「そうですか、じゃあしかたないですね。」写真のことは諦めました。

このやりとりで、何だか仕事のことを思い出してしまいました。

「PCがフリーズして動きません!どうしたら良いですか」
「クリックしても何も出てきません!どうしたら良いですか」
「変なサイトが表示されたけど、どうしたら良いですか」
「PCが壊れた!どうしたら良いですか」

基本聞かれることは、「〇〇したけど、できません。どうしたら良いですか」だったな~。

質問された側が知りたいのは、「いつ・どういう状況で、何を使って、何をしたら、どういう症状が出た」ということ。

結局、状況がまったく分からないので、状況を知るために質問を質問で返すことになるし、無駄な問答往復時間が増えていくばかり・・・。

質問された側が答える気持ちを考えながら質問をしてほしいと思う日々でした。あれ?仕事ってクソでは?

また大幅に話が逸れてしまいましたが、症状写真は見ることができなかったので、とりあえず数日後の内科先生の診察結果を待つことになりました。

往診の結果、病院に連れていくことになった

それから数日後、内科先生の診察が終わり、結果と現在の症状について施設から再度連絡がありました。

しかし、最初は奥さんの自宅に連絡があったらしく、奥さんから「施設から連絡があって色々言われたけど分からない」とのことなので、僕の方から再度施設に連絡をしました。

こうなることが目に見えていたので、施設から連絡があるときは僕の方にしてくれと言っているのに・・・。(奥さんからも施設から連絡があるときは、僕に連絡をするようにと伝えてあります。)

こうやってまた施設に対してヘイトが高まっていくのです。何回このやりとりするんだ、というね。

施設の看護師さん

えーと、ご家族とのご関係は・・・?
奥様は今、電話に出ることは可能ですか?

施設に電話したら、またこのやりとりかーい。

もうほんと、施設内で情報共有してくださいよ。

もしくは、電話等の連絡時には毎回家族との関係性を確認します!とか施設側から契約の時に明言してもらった方が清々しいですわ。

一通り関係性を説明して、ようやく診察内容を教えてもらえました。

施設診察結果まとめ
  • 右足首にむくみあり、水も溜まっている→循環器科を受診して欲しい。
  • 左足はむくみはあるが酷くはない。最優先は右足。
  • 右指(右手)に褥瘡(じょくそう)、内出血、膿があり→皮膚科を受診して欲しい。
  • 左手も同じような症状あり→皮膚科を受診して欲しい。
  • 太腿が紫色の件は、今回は大丈夫そう。日によって紫色の薄さが違うらしい。
  • 施設で往診してくれる先生は、消化器官の先生。

どうやら今回も病院に行かないと駄目そうだなと思い、奥さんと相談して旦那さんを病院に連れていくことになりました。

今回連れていく病院は、前回とは別の病院です。施設からは遠い病院になるのですが、奥さんの自宅から近い場所にある病院です。(旦那さんと奥さんの行きつけだった病院でもあります。)

前回、病院に旦那さんを連れて行ったときもそうだったのですが、高齢の奥さんにはけっこうな負担がかかります。

これからこういう通院が増えるのであれば、近場にある行きつけの病院でも良いのでしょうか?そこまで送迎してもらうのは可能なのでしょうか?という提案を施設側にしてみました。

施設の看護師さん

それは全然構いませんよ。
ただし、送迎車は予約制なので日程調整が必要なのと、送迎時にはご家族の誰かが車に同乗してもらう必要があります。
また、病院へのご予約はご家族側で行っていただくことになります。

なんと、OKみたいです。しかし、条件は家族の同乗が必須のようです。

つまり、奥さん自宅の近場にある病院出入口までは旦那さんを送迎してくれる。してくれるけども、一度施設に家族が行って、旦那さんと一緒に病院まで同乗するわけです。

すっごい遠回りです。

どうにか、どうにかなりませんか・・・と懇願してみたものの・・・。

・運転中に介護者に何かあった場合に、ドライバーは見ることができない為。
・以前、他家族が同乗しないで送迎したときがあって、そのときに車椅子が動いて外れる(?)事故があったので、それからご家族には必ず同乗してもらうことになっている。

という理由の為、家族の同乗は必須なのだそうです。しかたないですね。

ということで、奥さんと相談した結果、僕が施設まで行って旦那さんと同乗することになりました。これで奥さんの負担は激減されるはず。奥さんは自宅近場の病院で待機してもらうだけで良いのです。

今までは自宅から駅まで行って、そこから電車に乗って施設まで足を運んでいたというこの区間が丸々なくなるわけです。僕の移動は変わりませんが。

病院受診にあたって決めることがたくさんある

病院受診にあたって、決めることがいくつかありました。これがけっこう大変です。

病院受診に向けて家族対応すること
  • 病院を決める。(最悪、通院する可能性も出てくることを考慮する)
  • 受診日を決める。(受診する科が日によって違う病院あり)
  • 病院への予約をする。
  • 施設の送迎車の予約・日程調整をする。

まず、どこの病院で受診するのかを決めます。今回、施設側からは2つの病院が提案で出されました。しかし、上で書いた通り、最終的には提案された病院ではなく、新たに3つ目の病院を受診することになりました。

病院が決まったら、次は希望の受診科があるかどうかを調べます。わりかし大きな病院だったので皮膚科・循環器科がありました。

問題はここからです。

今回選んだ病院は、皮膚科と循環器科で受診日が違いました。

(例)皮膚科が火曜と金曜、循環器科が月曜と水曜

受診する科によって日にちが変わるということは、2回病院に行かないといけません。さらに、施設送迎車の日程とも調整しないといけません。

これを合わせるのが、とても大変でした。この日に病院行くので送迎お願いしますー!と簡単に決められるわけではありません。施設送迎車を利用するのは、僕たちだけではありませんので。

何とか施設と奥さんの日程を調整し、皮膚科も循環器科も日にちが近いところで日程調整ができました。

でもまだこれで終わりではありません。

最後に病院の予約をしないといけません。今回は施設が提案してきた病院ではない所のせいか、家族側で予約をしないといけません。(前回の病院は施設側で予約をしてくれていた)

ということで、病院予約に関しては奥さんにしてもらうことにしました。最初は嫌がられましたが、行きつけの病院だし、直系家族でない僕が予約するよりも、奥さんが予約連絡をした方がスムーズにいくと思いましたので。

それでもどうしても予約電話が無理だと言われたら、僕がするつもりでした。でも何とか予約をしてもらい、時間も決まって、あとは病院に行く日を待つだけとなりました。

これが12月1週目のことです。(病院に行ったのは12月2週目)

そして今回は、前回の病院同伴のときに提案したとおり、施設側から紹介状(症状説明の封書)を用意してもらって、当日受け取る手筈になっております。

ということで、2日間に分けてですが病院の予約も完了し、施設の送迎車との日程調整も終わりました。

あとは当日に僕が頑張るだけです。(特に移動。自宅から施設、施設から病院、そしてまた施設。)

次回、「旦那さんを2日間かけて病院に連れていく」に続きます!

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