親族の介護を手伝うことになったので、現状の把握と経緯を確認。
介護対象者は70代老夫婦の旦那さん。
旦那さんが寝たきり状態になって、要介護1から要介護5へと変更。
ケアマネジャーさんとの打ち合わせを経て、今後のケアプランについて話し合い。
ショートステイが開始されたので、いよいよ特養施設への入所申込みを準備していくことになった。
旦那さんが11日間のショートステイ中に、特養(特別養護老人ホーム)への入所申込みをすることにしました。
※申請方法は、地域ごとに違うのでご注意を。
調べ方としては、検索サイトで『特別養護老人ホーム入所申込 ●●市』のように検索すれば出てくると思います。
(●の部分には入所したい人が住んでいる市名)
今回は、僕が実際に申請した手順を書こうと思います。
特養の入所申込書を記入するにあたって
当然のことですが、特養に入所するには申込書が必要です。
要介護認定されたからといって、何もせず待っていても特養側から「入所しませんか?」という連絡がくることはありません。
そして、ケアマネジャーさんが「自宅での介護が大変そうだから特養入所に申込みしておきました!」なんてこともありません。
特養への入所手続きは、家族と本人の意思同意の上、家族が全て対応しなくてはいけません。
申込方法が複雑そうだし、難しいことはよく分からないと逃げては駄目だということです。
エヴァに乗ろうとしたシンジくんの気持ちを思い出してください。
何度も心で逃げちゃダメだと自分に言い聞かせて、頑張ってやり遂げたでしょう?
要はそれと同じです。
要介護度も低く、自宅介護で大丈夫だし申込なんてしない!!
ということなら問題はありませんが、そうでないならきちんと調べて自分たちで行動しないといけません。
ざっくりと単純な手順で言えば、
1.申込書を書く
2.指定場所に郵送する。
この2点で終わりなので、面倒と思わずに頑張るべきです。
特養の入所申込書を記入していく
さて、僕の地域では入所申込書2枚に記入するわけですが、その用紙をどこで入手できるのか?
・区役所高齢・障害支援課
・地域ケアプラザ
・特別養護老人ホーム
・公式Webサイト(ネット)
上記のどこかで入手可能ですが、ケアマネジャーさんに直接頼んでも申込用紙は持ってきてもらえると思います。
僕の場合は、ネットでダウンロード一択です。家にいて申込書が入手できるなら、それに越したことはないですし、極力外出したくない人間には最高です。
ただし、ダウンロードだと面倒なことが一点ありまして、A3用紙じゃないと受け付けないとのことなのです。
A4に印刷してから拡大コピーでも可とのことですが、その点は少し手間だと感じますね。
なので、ネットで入手する際は、自宅にA3用紙を印刷できるプリンタが必要となります。
もしくは、A4で印刷したあとに、コンビニとかでA3用紙に拡大印刷する必要があります。
自分の場合は幸い、自宅のプリンタでA3用紙が印刷できたので、事なきを得ました。
それにしても、A3用紙指定っていう縛りがね…。
基本的に高齢者は手書きだと思うので、A4用紙だと文字が小さくて見えない、記入欄が小さいと書けないなどの高齢者配慮の結果だろうと思います。記載内容を確認する側も大変ですし。
今時、PCがない家があるの!?とお思いかもしれませんが、実際に今回介護を手伝った奥さんの家にはPCはありませんし、スマホもないし、ネット環境もありませんでした。なので色々と大変でした。ほんとに。
ネットで申込書をダウンロードするときは、PDF版とエクセル版の2パターンがあります。
今回はエクセル版をダウンロードして、記入欄にデータ入力をして出力印刷しました。
何度でもすぐに修正できるし、文字も自由に書けるし便利です。
奥さんの代理で僕が申込書を作成するため、記入する内容が僕の知らない情報ばかりなので、奥さんに確認しながら記入する必要があったので修正前提なんですよね。
これを手書きで書いて欲しい!なんて言われたら、自分で書いてくださいって言っちゃいます。
申込書は定期的に刷新されるようなので、その時の最新版をダウンロードして記入するようにしてください。
①特養に入所する当人の情報と状況と状態
②その家族の情報(連絡窓口など)
③家族の状況
④入所希望施設(5つまで)
⑤認知症の状態
⑥医療情報
⑦同意書
記入することは意外とたくさんあります。
細かくて面倒かと思いますが、ここに詳細情報を記載しておけば、後々に施設の人とのやりとりが楽になります。
この申込書は、最終的には希望の施設に各々送付されることになります。
申込書を受け取った施設の人が、どういう介護対象者が応募してきたのか把握して、その施設で受け入れることができるのかそうでないかを判断してくれます。
その後に施設から連絡がきたり、見学に行ったりするときにも、この申込書の内容に準じて質疑応答があります。
そのときに、詳細情報があらかじめ申込書に書かれていると、後から色々と付け足すことがなく、スムーズに進むように感じました。
全部書き終えて、奥さんと再確認して、同意書に署名してもらって記入完了。
同意書なんですが、本来は介護者当人が署名しなきゃいけないのですが、現在の旦那さんは寝たきり状態で文字も書けない状態なので、奥さんに代筆してもらいました。しかたないです。
特別養護老人ホーム入所申込書を郵送する
さて、申込書も記入し終わったし、次は郵送になります。
郵送する前に、必ずコピーをするのをお忘れなく。
後々、ケアマネジャーさんとの打ち合わせで使ったり、施設の人との連絡のやりとりで必要になる可能性が高いです。
それに、郵送後に修正箇所があった場合にも必要になりますし、コピーはしておくにこしたことないです。
①特別養護老人ホーム入所申込書(自分の地域では2枚)
②認定有効期間内の介護保険被保険者証のコピー
上記を封筒に入れて、ポストに投函です。
ちなみに、僕は封筒ではなく、レターパックに入れて郵送しました。
レターパックだと、いつ届いたのかを追跡できるので、便利かなと思ってそちらにしました。
値段はちょっとかかりますけど、そんな何度も送る資料でもないし、必要経費内かなと。
◆郵送後の流れは以下の通り(※地域によって相違があります)
うちの地域では、申込書は毎月20日締め(17時までに必着、土日祝日の場合は前倒し)と注意書きがありました。
指定日までに届いたものは月末までに処理するけど、指定日過ぎたものは翌月処理になりますよってことです。
郵送された申込書を点数化し、更にその点数に施設が加点することによって入所の順位が確定するそうです。
ちなみに、点数は申込受付センターが85点満点で、各施設が25点満点のようです。
◆要介護度
┗要介護1~5で点数が変わる。
◆入居希望者本人の状況
┗独居か高齢者のみの世帯か。
◆家族の状況
┗家族の有無、家族が入院中の有無、家族が高齢、その他。
◆該当地域に住居しているか
┗該当地域の介護保険証の有無
◆その他
┗在宅サービス状況、認知症症状、医療的処置の有無、入院の有無など。
※点数化については、お住いの地域で違うのか不明ですが、自分の地域ではこんな感じでした。
上記に書いた状況と申込書の内容を照合し、申込受付センター側で点数を付けるようです。
そして、それらの資料が希望した各特養施設に送付され、更にそこでも点数を付けて優先順位が確定するという仕組みのようです。(点数配分の詳細は、お住いの地域の特養入退所方針を調べるとWebで見れます)
けっこう細かいことをしていると思いますが、要は緊急性の高い人が優先されるということです。
申込み後に注意すること
無事、申込書を郵送した後は施設からの連絡を待ちます。ひたすらに。
これで終わりではなく、ここからが始まりなのです。
郵送完了は、まだスタート地点に立ったばかりなのです。
しかしひたすらに施設からの連絡を待つのも、状況が分からなくて心身に良くないですよね。
そういう方は、直接施設に問い合わせすることによって、最終的な点数や入所順位が教えてもらえます。
といっても、「おおよそ〇〇です」くらいな感じで、絶対的な数字ではないですけども。
(各市区町村の入所待機数は、役所のサイトでも確認ができますが、ざっくりな感じでした。)
そして、申込書に関しても注意点が3点あります。
・入所申込書の有効期間は1年間。
・申込時の内容から状況が変わった場合は、変更の手続きが必要。
・施設入所の必要がなくなった場合は、取下げの手続きが必要。
申込書の変更手続きと取下げ手続きは、実際にこの後に行ったので、次回以降の記事で書きたいと思います。
こんな感じで、特別養護老人ホームの入所申込みから郵送までは完了となります。
上でも書きましたが、郵送してからが「始まり」、ここから特養に入所できるまでは長い闘いになるわけです。(施設の空き状況や人によります)
こういうことからも分かるように、介護はされる側よりもする側、つまり家族が一番大変なのです。
将来的に家族にお世話になることが、誰しも可能性としてあるということを心に刻んでおいて、家族とは普段から仲良くありたいものですね。
というわけで、次回「特別養護老人ホームから連絡がきた」へ続きます。
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