親族の介護を手伝うことになり、現状の把握と経緯を確認。
介護対象者は70代老夫婦の旦那さん。
旦那さんが寝たきり状態になって、要介護1から要介護5へと変更。
ケアマネジャーさん、ヘルパーさんたちと協力しながら自宅介護とショートステイを繰り返す。
その間に、特養施設の入所申込をして、施設見学に行ったり、自宅面談したりと打ち合わせを経て、何とか本入所が決定。
契約も終わり、他施設に断りの連絡を入れ、いったんの一区切りを迎えるものの新たなる問題が発生!?
特養に入所できたので、いったんの区切りということで、前回記事は特養の利用料金についてまとめました。

特養に入所もできたし、これで完全に介護生活から手が離せるかなと考えていましたが、甘かったです。
ということで、今回からは特養入所後に発生した問題について書いていこうと思います。
施設に入所したからといって介護生活は終わりではない
入所契約が終わって10日後。特養施設の相談員さんから連絡がありました。

診療情報提供書の原本ってお持ちでしょうか?
診療情報提供書?なんのことだろう?



患者さんが別の医療機関を受診する際に、かかりつけ医が作成する書類のことです。俗にいう「紹介状」のことです。
なるほど。かかりつけ医の紹介状のことでしたか。
それなら、既にかかりつけ医に連絡を取って、郵送で直接新しい医師宛に送ってもらう形にしてもらっているので、その旨を伝えました。
2~3週間くらいかかると言っていたので、まだ届いていないのでしょう。



そうでしたか。対応ありがとうございます。
旦那さんの様子ですか、お変わりなく過ごされていますよ。
旦那さんの現在の様子も知れたし、奥さんにも伝えておかないとね。
今回契約するにあたってですが、奥さんの強い要望により、僕が連絡窓口となって施設と連絡のやり取りをすることになりました。
契約書類に緊急連絡先番号を書く欄があるのですが、奥さんの連絡先と一緒に僕の連絡先も記入し、基本的な連絡は僕の方へかけてもらうことになっています。(一番最後の欄に書いたのは長男さんの連絡先)
ただし、介護対象者の生命に関する異変があった場合は、奥さんに最初に連絡が行くことになっています。
奥さん曰く、旦那さん死亡以外の連絡のやりとりは僕に対応して欲しいとのことでした。
実際、僕もその方が助かるので了承しました。
施設→奥さん→僕の順番で連絡のやりとりをすると、内容が滅茶苦茶になってしまうのです。
それは奥さんも分かっていて、施設側の話の内容が難しくて対応できないので、僕に対応してもらった方が安心するとのこと。
施設側としては、基本的な連絡窓口は旦那さんの妻である奥さんにしてもらいたい感じでしたが、一応僕も親族ではあるし、奥さんの要望なのでしかたなし、というところ。(施設側としてはあまり納得した感じではなかったです)
忘れているかもしれませんが、旦那さんと奥さんにはご長男がいらっしゃいます。
しかし県外で生活しているため、ほぼ帰省していません。(1年に1回くらいのペース)
それに、介護については大変だと思うけど母親(奥さん)の考えに従うよ、というスタンスです。
日中も連絡はつかない状態のようですし、いないし頼れないものと思って、こちらで介護に関する対応をするしかありません。
実際に、県外で生活しているとすぐに駆けつけれませんし、何かあっても指示を出すだけなら、最初からこちらで対応した方が連絡のやりとりも楽ですからね。
施設の部屋用に色々と購入する
特養施設に入所することになって、生活用品は一通り揃えて旦那さんの部屋に置いてあります。
しかし、まだ足りない物がいくつかあって、施設からも連絡がきて購入することになりました。
- 箪笥(もしくは服や物を入れることができる物。チェスト等)
- 前掛け(食事用。エプロンなどでも良い)
- 上履き
勘違いしがちですが、特養施設はあくまで「介護だけ」をしてくれる場所なのです。
イメージ的には、永住できて身の回りのお世話をしてくれるコンシェルジュが傍にいるホテルのようなものです。
そのため、身の回りの生活必需品は家族側で一式揃えなくてはいけません。
今回、施設側から言われたのは3点。
箪笥は、現在施設のものをご厚意で借りている状態なので早急に買わないといけません。箪笥といっても立派なものじゃなくて生活に必要な服が入れば良いのでホームセンター等に売っている簡単なチェストみたいなものでも大丈夫です。(5,000円ほどの組立不要のチェストを購入)
さすがに組立品とかは施設側でしてもらえないと思うし、厚かましいと思って、今回購入したチェストは組立不要のものを選びました。


前掛けは、食事中に介護補助付きで食べさせてもらうのですが、どうしても口からこぼれてしまうため、必要とのことでした。介護用の前掛けエプロン的なものが売っていたので、それをポチりました。


上履きは、施設内で履く用にとのこと。
基本は寝たきりの旦那さんなので、サンダルが1足あれば良いかと思っていたのですが、そうもいかず。サンダルだと足から落ちてしまったりするということで、しっかり履ける上履き(介護シューズ)も購入しました。


到着日が決まったら、きちんと施設に連絡を入れないといけません。
施設側で受け取れる時間帯も決まっているため、それも考慮して時間指定をします。(だいたい17時~18時まで)
ご家庭によっては、自家用車で届けて部屋に置いたりするみたいですが、それが不可能な家庭は荷物を直接施設で受け取ってもらうように手配することが大事です。
家庭内の見守りネットワークを導入
旦那さんと奥さんは高齢の2人暮らしでしたが、現在は旦那さんが特養施設に入所したことにより、奥さんは一人暮らしになってしまいました。
旦那さんが動けていたときは問題なかったですし、寝たきりになってからもヘルパーさんが毎日3回自宅に訪問していたので、何かあったときでも連絡がくるだろうし心配はしてなかったのですが・・・。
今は自宅に奥さん以外いないし、ヘルパーさんも来ないので、普段の生活で何かあったときのために「家庭内の見守りネットワーク」の設置を提案してみました。
といっても、業者に依頼するわけではなく僕が設置するんですけどね。
今は良い時代になったので、ある程度の自費とネット環境さえあれば思っている以上に誰でも簡単に家庭内で見守りネットワークを作ることができます。
嬉しいことに、奥さんからの返事は「お願いしたい」とのことでした。
許可をもらったので早速取り掛かりたいところですが、ここで大きな問題が1つ。
見守りネットワークに一番必要なものが存在していないこの状況。
このネット環境がない、という状況に今回の介護関連もかなり苦しみました。
さて、どうする。
ということで、その後色々と思案しまして、現在は普通に「家庭内の見守りネットワーク」が絶賛稼働中です。
その話は別の機会にでも。
保険屋さんとの対応
奥さんからもらう情報は後出しが多めなのですが、どうやら知らぬ間に保険屋が奥さんの自宅に訪問していたとのこと。
今回、旦那さんが施設に入所したことで、今後のために様々な保険を紹介されたようでした。
旦那さんに関する保険、奥さんに関する保険。
今回は話だけ聞いて、特に何も契約はしていなかったようなので一安心。
だだ、長年お世話になっているという保険屋さんらしいので、奥さん的に信頼度はかなり高いです。
正直なところ、信頼度的には家族よりも上な印象。この時点で危うさがあります。
後から奥さんから話しを聞くと、心配になる内容が多かったです。
本人の意図しないところで、貯金額が分かる話をしてしまっているみたいですし。家の事情も全て話してしまっている感じでした。
「保険屋さんはあくまで仕事なので、信用しすぎるのも良くないですよ」と伝えると、奥さんは少し不機嫌になります。奥さん的には、自分が信用している人物を蔑ろにされた、自分の行動を否定されたと思ったのでしょう。
ああ、これが高齢者たる所以なんだなと改めて思ってしまいました。
しかし考えるとしかたがない面もあります。
一番強い信頼を置いている長男さんとは連絡も取れずに、介護に対する相談も愚痴も言えない。
旦那さんは寝たきりで会話もままならないし、むしろ怒り憎しみの感情がある。
頼れる家族がいない状況なのです。
そこに現れる、自分を全肯定してくれて親身に相談に乗ってくれる保険屋さん。
どうしても信頼してしまう流れです。
そして、強く信頼してしまったら周りが何と言おうと変わりません。
奥さんが一番信頼を置いている長男さんが何か言ってくれれば変わるかもしれませんが・・・。
それは現状望み薄です。
特養での看取りに関して問題が起きる
特養には「看取り」というシステムがあります。
本人や家族の意向によって、無理な延命治療を行わず、自然な最期を迎えられるまでの過程を見守ること。
看取りについては、ほとんどの特養で可能だと思います。
入所契約時にも「どうするか」を迫られます。
今回、その看取りの契約について施設側と少し揉めたことがあったので、次回に概要を書きたいと思います。
このことをきっかけに、入所した特養施設のずさんな雰囲気が明るみになった出来事でもあります。
次回は、看取り契約で発生した問題について!


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