親族の介護を手伝うことになり、現状の把握と経緯を確認。
介護対象者は70代老夫婦の旦那さん。
旦那さんが寝たきり状態になって、要介護1から要介護5へと変更。
ケアマネジャーさん、ヘルパーさんたちと協力しながら自宅介護とショートステイを繰り返す。
その間に、特養施設の入所申込をして、施設見学に行ったり、自宅面談したりと打ち合わせを経て、何とか本入所が決定。
契約も終わり、他施設に断りの連絡を入れ、いったんの一区切りを迎える。
看取りに関して問題が発生。
前回の記事では、終末期の看取りケアについて施設側と少し揉めたことについて書きました。

揉めましたが、何とか看取りカンファレンスの日程も決まり、主治医の先生の病院へと説明を受けに行くことになりました。
看取りカンファレンスを受けるのは、奥さんと僕の2名です。
看取りカンファレンスを受けに行った
特養施設と連携している病院の先生から看取りカンファレンスを受けないといけないため、当日は朝早くに家を出ることになりました。
僕の家からは電車を乗り継ぎ約1時間半。
最寄り駅で奥さんと合流して、そこからタクシーに乗って病院まで行きました。
予定よりも早めに到着。とりあえず、中で待っていようと扉に手をかけるものの、鍵がしてあって開かないという・・・。
扉をよく見てみると張り紙がしてあって、病院が予約制のためなのか、入口が開いていませんでした。
どうすれば良いのだろうかと考えて、とりあえず裏手に回ってみると、出入口とインターホンがあったので、ぽちっと押して予約していることを伝えると、開錠されて中に入ることができました。
施設の人も一言教えてくれれば良いのに。不親切対応だなと、また施設に対してヘイトが上がりました。
病院は町医者という感じの佇まい。総合病院のような綺麗さはなく、少し古めな感じです。それに、患者は僕たちだけのようでした。

少々お待ちくださいね。
受付で名前を告げると、看取りカンファレンスを受けにきたことが伝わったみたいで、しばらく待合室で待機することに。
それから、予定時間の10分前くらいに名前を呼ばれて、診療室に入ります。
カンファレンスと言っても、看取りについての簡単な説明と家族代表者が書類に署名と押印をして終了という簡単過程。控えも貰えます。
時間的には15分もかからなかった感じです。病院に行くまでの時間の方がはるかに長い。
質問も受け付けてくれるので、聞きたいことがあれば聞くと良いと思いますが、先生によっては面倒そうな感じの態度をしますので、そこらへんは頭に入れておいた方が良いかと思います。
まあ、実際にそんなに質問することもないと思います。
特に今回の場合は、亡くなったときの看取りさえしてもらえれば良いというものだったので、特に聞くこともありませんでした。
奥さんとしては、ひとまず安心。自宅や病院で看取ることはしたくないと言っていましたし、一段落です。
自分的にも、これでしばらく介護関連も落ち着くかなと思いました。
しかし、この後に新たな問題がまた発生していまいます。
旦那さんを病院に連れていく相談を受ける
看取りカンファレンスから数日後———。
奥さんから連絡があり、特養施設に旦那さんの様子を見に行ったと教えてくれました。
そろそろ寒い時期になるので、毛布を置きに行ったとのことです。
突然の話に、僕は「?」となってしまいました。
奥さんに色々と聞いてみても、話がごちゃごちゃで分からず仕舞い。
断片的に分かったのは、旦那さんが寝ている部屋が汚かった、旦那さんの現在の様子は元気そう、下痢症状が出ている、一度病院に連れて行ってほしいと言われたということだけ。
うん、これだけだとまったく分からないので直接施設に連絡をして聞いてみよう。
ということで、施設に連絡を取ることになりました。
前回の看取りカンファレンスのことがあったので、正直気が進まない面もあったのですが、別件だし仕方がないです。



旦那さんの件ですね、少々お待ちください。
担当の看護師に代わりますので。
電話をかけて、事情を説明すると、看護師さんに代わってくれるとのことでした。
やっぱり電話かけると、「ご長男様ですか?」と聞かれます。
配偶者じゃないし、息子でもない。でも一応自分も親族なので、それを電話口で伝えます。
このやりとりなんですが、この後も毎回あるんですよね。
仕方がないとはいえ、正直面倒すぎました。
きっと、本来介護というものは直系親族がみるものなんでしょう。直系ではない自分は、毎回旦那さんとの関係性を電話口で伝えないといけないのです。
つまり、今の自分は特殊状況ってコト・・・!?
毎回電話に出る人が違うので、施設側で情報共有しておいてほしいなあ。でもそんなこと言えないですし。



もしもし、お電話代わりました。
そうこう考えていると、看護師さんが電話口に出たので、詳細を聞きました。
- 旦那さんに下痢症状が出ている。(入所してからほぼ毎日、時間帯ばらばら)
- 下痢液が腰の方に垂れたりしているせいもあり、肛門周辺の皮膚が爛れ(ただれ)ている状態。
- 旦那さんのお腹は元々弱かったのか?(僕には分からなかったので、後で奥さんに聞いてみる)
- 一度病院に連れていってもらい、診察して処方箋をもらってほしい。
- 病院の入口までは施設の車で送迎可能。
- 病院に行く日が決まったら施設側で予約をします。その際、旦那さんの健康保険証等を施設窓口で渡すので取りに来てください。
特養施設に入所してまだ2ヶ月未満。
今までなかった症状が旦那さんに発生し、家族対応がさっそく行われることになりました。
特養側で病院に連れていってくれるのは、あくまで緊急を要する場合のみです。
あとは、施設と連携している主治医さんが往診でならある程度は診てもらえるのですが、それ以外だと家族が同伴して外の病院に連れていかないといけないのです。
今回だと、下痢症状と皮膚の爛れなので、内科(または消化器科)・皮膚科になると思います。
なので、対応した診療科がある病院に連れていかないといけません。
主治医の往診といっても、施設内にいる介護対象者の数が多いため、週ごとに何号室から何号室までと決められているみたいで、だいたい1~2週間に1回の往診のようです。
それに、往診時間内では細かく診ることはできないので、結局は何か気になる症状や酷い症状が出たら、外の病院に連れて行かなければいけないのです。
これが誤算の1つでした。
介護施設に入所できたからといって、介護生活から解放されるわけではないのです。
実際は施設によるとは思いますが、家族への負担がほとんどない設備が整っている施設は、利用料金も高額だと思ったほうが良いです。つまり、富裕層しか勝たん・・・は言い過ぎかもしれませんが、それなりに必要だということです。
ということで、旦那さんを病院に連れて行かなければいけなくなってしまいました。
ここで勘違いしがちですが、施設側はあくまで提案なのです。
「こんな症状が出ているので、病院に連れていった方が良いと思います。」という提案で強制ではないのです。
施設側はこういう提案をするけれど、最終的に決めるのは家族。
あくまで決定権は家族側にあって、施設はそれをサポートするという形です。
まあ、ほぼ半強制といえば半強制ですけどね。
酷い症状が出ているから病院に連れていった方が良いと言われて、「嫌です」とは言えないでしょうに。
僕も奥さんと相談して、旦那さんを病院に連れていくことになりました。
病院への同伴は、僕と奥さんです。
次回、「旦那さんを病院に連れていくことになった」に続きます。


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