親族の介護を手伝った話(31)~相続登記で必要なものたち。(法務局相談済み)

前回までのあらすじ

親族の介護を手伝うことになって早数ヶ月。
介護対象者は70代老夫婦の旦那さん。寝たきり状態で要介護2から要介護5へ認定変更。

特養への入所も完了したが、病院に連れて行ったりとなかなか忙しい日々を過ごす。
そして年末が近づいた頃、旦那さんの訃報連絡があり、施設で看取る。

葬儀も無事終わり、葬儀代の支払いも完了。この後は手続き関連がてんこ盛り。
まずは役所と年金事務所へ行って、できる限りの手続きを行った。
遺骨は旦那さんの遺言通り、散骨にて対応。
特養施設の支払いも完了し、年金事務所で遺族年金の申請も完了。
そのまま役所に向かってNHK受信料の免除申請も完了。

相続登記をするための事前準備が完了し、法務局に予約をして相談完了。
帰宅してさっそく、作成を進めるために要点をまとめた。

前回、法務局に相談をしに行って、資料をもらったり添削してもらったりしたわけですが、帰宅してから必要なものたちを早速まとめておきました。

やっぱり時間が経つと何かしら忘れてしまうものだし、なんせ初めての相続登記資料(自分のじゃない)なので万全を期す必要があるっていうのもあるんですが、できればあんまし時間をかけないで完成させて提出してOKをもらいたいというのが本心なところです。

目次

作成する資料、集める資料

書類名作成・手続き方法備考
登記申請書Wordで作成参考テンプレートあり
相続関係説明図Excelで作成参考テンプレートあり
遺産分割協議書Excelで作成参考テンプレートあり
委任状Excelで作成相続人本人以外が申請するときに必要。
登記事項証明書法務局窓口・オンライン前回記事に説明あり。
固定資産課税台帳証明書役所・行政サービスセンター毎年送られてくる固定資産納税通知書+課税明細書があれば良い。
被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本役所のみ本人・直系親族が取得できる。
代理人でも可。(委任状必須)
被相続人の戸籍附票又は住民票の除票役所のみ同じ世帯の家族のみ取得可能。
直系親族なら委任状○
代理人委任状×
相続人の住民票役所・行政サービスセンターで取り寄せ。またはコンビニ
遠くにいるなら郵送してもらう。
本籍記載があるもの。
コンビニ発行はマイナンバーカード必須。
相続人の印鑑登録証明書役所・行政サービスセンターで取り寄せ。またはコンビニ
遠くにいるなら郵送してもらう。
コンビニ発行はマイナンバーカード必須。
相続人の実印と捨て印を遺産分割協議書へ押印する。まず遺産分割協議書を作成する。遺産協議分割書を作成後、本人に押印してもらう。
長男さんの自宅に遺産分割協議書を送付して押印してもらう。
相続人の戸籍全部事項証明書(戸籍抄本)役所・行政サービスセンター
コンビニ(対応してれば)

※役所、法務局、行政センター、オンラインで発行手続きするものは、全て手数料がかかります。

今回の相続登記資料を作成するにあたっての情報
  • 亡くなったのは旦那さん(被相続人)
  • 相続するのは、奥さん(配偶者相続)
  • 旦那さんと奥さんには子供がいる(相続人)
  • 定期借地権付き物件だった。
  • 司法書士には依頼しない。

では、1つずつ資料の詳細を書いていきますかー。

各資料類の説明

資料は自分で作成するものと、役所などで発行してもらうものの2種類です。

もちろん、作成するのも発行するのも難しい人は司法書士さんに依頼する方法もあります。それなりに費用はかかるけど。

それでも本人じゃないと取得できなかったりする書類もあるので注意です。(全て司法書士に投げっぱなしはできない)

作成手順等は法務局の下記サイトに記載されています。

【法務局】相続登記・遺贈の登記の申請をされる相続人の方へ(登記手続ハンドブック)

今回は、上記サイトでいう「遺産分割協議編」を参考にして作成しました。

登記申請書

法務局のサイトに不動産登記の申請書様式テンプレートがあるので、それを使用します。

今回僕が使用したのは、所有権移転登記申請書(相続・遺産分割)のテンプレートです。

これは相続内容によって該当テンプレートが分かれているので、きちんと自身が作成する内容を把握しておく必要があります。

テンプレートは、Word形式かPDF形式があるので作成環境に合った方を選択しましょう。

登記申請書に必要なもの
  • 固定資産課税台帳証明書
  • 登記事項証明書
  • 相続人の住民票

相続人の住所は、住民票に書いてあるまま記入します。

意外と普段使っている住所と、住民票記載の住所表記が違うことがあるので、正式な住民票の方を使用するのが無難かと思います。

代理人がいる場合、今回でいう僕みたいな存在ですね。
要は、相続人本人じゃなくて別の人が申請書を提出する場合は、ここに記載します。(登記申請書内にある課税価格の上に書き足しました。)

書き方としては、下記みたいな感じです。

代理人の住所、氏名、連絡先電話番号も記載。課税価格項目の上の箇所に挿入しました。

テンプレートはあくまでテンプレートなんで、必要項目さえ記載してあれば、ある程度自分の好きなように直して書いても大丈夫です。

課税価格の下にある「登録免許税の項目」自分で計算します。

・課税価格x税率(登録免許税=固定資産評価額×税率)
・課税価格の1000円未満の金額を切り捨て。
・100円未満を切り捨てた金額が納めるべき登録免許税

※税率は、登記方法によって変わります。

課税価格は、固定資産課税台帳証明書・納税通知書に記載があります。

この計算方法も2025年4月当時のものなので、申請する時期によっては変更されている可能性もあるので、きちんと確認してください。

不動産の表示項目には、建物と土地を記載するのですが、今回は定期借地権付き物件だったので建物だけの記載で良いそうです。

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相続関係説明図

こちらも法務局サイトに一応テンプレートがあります。

でも数名の家族だけならテンプレートを使わずにExcelとかで作成できます。

要は、被相続人と相続人の関係性が分かれば良いだけなので。

法務局窓口の相談員さんから言われた注意事項としては、

相談員さん

奥さんだけが相続するなら、奥さんのところに「相続人」と記載して、子供たちは「分割」って書いておいてください。
住所も相続する奥さんのだけで良いです。子供たちの住所は書かくなくて良いです。

くらいでした。

あとは、「記載例を参考にしてください」とのことです。

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遺産分割協議書

遺産分割協議書が必要なケースは以下の2つです。

①「遺言書がない」+「法定相続割合で分割しない」場合
②「遺言書はある」+「遺言書の内容に不備がある」場合

今回、亡くなった旦那さんには遺言書はありませんでした。

そして、旦那さんの遺産(家)を相続するのは奥さんのみで、長男さんは相続しないということでした。

なので遺産分割協議書が必要なケースに当てはまらないなと思っていたのですが、それは僕の勘違いで、遺産分割協議書は作成しないといけないということを相談員さんから言われました。

よくよく考えると、たしかにそうですよね。勝手に早とちりしてました。(今回だと②のケースに当てはまる)

遺産分割協議書はテンプレートがないので、法務局やネットでの記載例を参考にして作成が必要です。

要は、家族・親族間のトラブルを回避するために作成するものです。この相続に異論はないよね?っていうのを証明するための書類です。

これが厄介でして、相続人全員の実印が必要になります。

このような一文から始まり、相続する人物全ての住所(住民票に記載されている住所)と名前を記載し、実印をもらわねばなりません。

相続人が遠くに住んでいるならば、この書類を郵送して押印してもらい、返送してもらうことが必要になります。

例えば、相続人が過去に勘当されて家を飛び出していて、どこにいるか分からない場合は、探す必要があります。

戸籍に名前が載っている限り、相続の権利が発生するのです。

仲が悪いから疎遠になっている、縁を切っていてどこにいるのか分からない…などなど。

この書類を作成する上で、全部関係ありません。何とかするしかないのです。

遺産分割協議書には相続人全員の合意が必須なのです。

もちろん、連絡が取れる範囲にいる相続人でも押印してもらえなければ先に進むこともできません。

相続問題が「争族問題」と呼ばれてしまう要因の1つになっている所以です。

相続時に家族間で揉めることがないような関係を、普段から築いておくというのが重要だと思いました。

今回の場合は、長男さんが県外にいるため、連絡を取って書類を郵送して押印してもらいました。

こちらに返送してもらうときに、住民票・戸籍全部事項証明書・印鑑登録証明書も一緒に同封してもらいました。

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委任状

委任状の記載例については法務局サイトからでも他のサイトからでも見つけることができます。

書き方は色々あるので自分の好きな書き方にしましょう。

僕は1枚に収まるようにExcelで記入しました。

あと、当たり前のことですが委任状を提出するときは受任者の確認情報を提示する必要があります。

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登記事項証明書

前回の記事で説明した「土地建物登記簿謄本(登記事項証明書)」のことです。

法務局窓口で発行してもらうか、オンラインで申請して郵送で届けてもらう必要があります。

オンラインで郵送だと、約1週間ほどで届きました。

下記サイトから申請方法を確認。登記・供託オンライン申請システムホームページから取得します。
マイナンバーカードの電子証明書が必要です。

【法務局】オンライン申請のご案内

手数料は600円でした。今はどうなんだろう。

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固定資産課税台帳証明書

役所に行けば発行してもらえますが、毎年送られてくる固定資産納税通知書+課税明細書があれば良いです。

家を買っているほとんどの人には毎年届いているはずなので、きちんと整理してあれば手元にあると思います。

登録免許税の計算にも使用します。

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被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本

この書類も時間がかかる要因の1つになっています。

基本的に役所でないと取得できません。そして、取得するには本人または直系親族が申請する必要があります。

委任状があれば代理人でも取得は可能のようですが、僕は奥さんにお願いして同行してもらいました。

取得に時間がかかる例
  • 被相続人の出生から死亡までを辿るため、過去に本籍地を移動したことがある場合はその全てを取得しなければいけない。
  • 結婚、転勤、引っ越し等で本籍地を変更している場合は、その本籍地の記録がある役所に問い合わせをして取得する必要がある。

「え・・・まじで・・・?」と思うかもしれません。

本籍地がずっと1つならば簡単なんですが、そうじゃないこともあります。

でも安心してください、今はとても便利になりました。

以前は、各役所に問い合わせをして書類を郵送してもらうという手段しかなかったのですが、今は「広域交付」という便利サービスがあるのです。

広域交付とは?

本籍地以外の市区町村窓口で、本人や直系親族の戸籍をまとめて請求可能。

この広域交付のおかげで、いちいち他の役所に問い合わせて郵送してもらわなくても、自分の住んでいる地域の役所で必要書類を受け取ることができるのです。

まあ、それでも時間がかかることがほとんどですけどね。

今回の亡くなった旦那さんの場合、日本の南から北まで5~6回ほど転勤をしていたのですが、本籍地の移動は1回のみでした。(生まれたとき、結婚したとき)

そのため、最初に本籍地があった地域の役所から「広域交付」を使って書類を取り寄せてもらうことになりました。

ここで嬉しい誤算があり、「相続登記に必要なんです。」と説明すると、当日に書類を受け取ることができたのです。

役所の窓口

広域交付となると、お時間がかかります。
場合によっては、数日から数ヶ月ほど。

と言われていたんですが、超早まって良かったです。

後日、別件で奥さんの改正原戸籍謄本等が必要になったのですが、そのときは2ヶ月かかりました。

もしかしたら、何らかの優先度があるのかもしれませんね。

相続関連なら早めに対応してもらえるけど、それ以外は後回しとか。それかそのときの役所員さんたち次第なのか。

というように、本籍地をどれだけ変更したかが肝になってくるので、時間に余裕をもって申請するのが良いと思います。

過去の分なら生前でも取得しておくことは可能ですし、先に取得できるのは取得しておくというのも良いかもしれません。

これは余談ですが、この戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本を取得すると、色々なことが分かります。

結婚歴、離婚歴、生まれた場所、亡くなった場所、養子縁組、隠し子の有無などなど。

そして自分の祖先のことも分かります。この資料で分かるのは江戸末期くらいまでですけど。

親戚との関係性も分かるし、親戚の結婚歴、離婚歴、養子縁組、隠し子の有無などもある程度分かります。

知らなかった事実などが色々と見えてくるので、自分的には好奇心が擽られるものなんです。けど、嫌な人には嫌だと思うのでそういう人は何も見ない、読まないのが良いと思います。

でも、もしも被相続人に隠し子がいた場合は、相続登記資料を作成するにあたって問題が増えてしまうので厄介だと思います。

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被相続人の戸籍附票又は住民票の除票

亡くなった人の名前に×マークが付いている住民票(個人票)です。

原則として、除票になる直前に同じ世帯(一緒に住んでいた)の家族しか請求できません。

別世帯の家族はこの場合、他人扱いになります。

そうなると、家族でも委任状が必要になるとネット上では書いてあるのですが、僕が役所で聞いたときは

役所の人

そうですね。同じ世帯に住んでいない家族なら、委任状が必要です。
ただ、いくつか条件をクリアされている必要があります。

と言われました。

家族間なら委任状も使えるみたいなのですが、請求するためには条件をクリアする必要があるみたいです。

もしも同世帯に住んでいない家族の場合は、相続登記をするために必要だという趣旨を伝えたらOKになる可能性は高いと思います。

発行するのに条件が厳しい感じがしたので、何かしらの正当な理由がない限り発行はしてもらえない類の書類なのだと思います。

死亡届の提出直後は取得できないので注意。戸籍や住民票に反映されるまでに数日かかるためです。

実はこの書類については失敗談がありまして、違う記事で書く予定です。

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相続人の住民票

相続権利がある家族全員分の住民票が必要です。

いまや住民票はマイナンバーカードがあればコンビニでも取得できますので便利です。

ただ今回は長男さんが県外にいるので、長男さん自身で取得してもらって郵送してもらう必要がありました。

申請書に、住民票コードを記載した場合は省略できます。

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相続人の印鑑登録証明書

相続権利がある家族全員分の印鑑証明書が必要です。

これも長男さんが県外にいるので、長男さん自身で取得してもらって郵送してもらう必要がありました。

印鑑登録証明書もマイナンバーカードがあればコンビニで取得できるので便利なんです。

しかし、ここで誤算がありました。

なんと、長男さんのいる地域のコンビニでは発行に対応してないということが分かりまして、役所に足を運んでもらうことになりました。

資料を作る上で、誰もが役所にすぐに行ける状況ではないし、いつでも書類返送に対応できる状況ではないため、1ヶ月~2ヶ月くらいを目安に考えれば良いかと思います。

印鑑登録証明書が必要ということは、実印を作って登録していなければいけません。

「実印なんて持ってないよ!」

っていう人もいるかもしれませんが、こういうこともあるので作っておきましょう。

こういう機会じゃないと使うことはないとは思いますが、一生に一度だけ作るもの…という気持ちで実印を作って役所に登録に行きましょう。

僕は2回作ってしまいましたけど。

今は色々な書体を選べて自分だけの実印が作れるので、オシャレ感がありました。

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相続人の実印と捨て印を遺産分割協議書へ押印する

遺産分割協議書を作成したら、相続人全員の実印と捨て印を押印してもらわないといけません。

ここも時間がかかる要因の1つですね。

相続人が多ければ多いほど大変だと思います。

遠方に住んでいる相続人がいる場合、遺産分割協議書を郵送&返送してもらってを繰り返すわけですから。

それに人によっては押印してくれないかもしれません。

「こんな遺産分割は認めない!」なんてこともあるかもしれません。

どうなるかは家庭環境によりますね。どちらにせよ、遺産分割協議書が完成しない限り法務局に提出はできないわけですし。

でも、この遺産分割協議書が完成すればゴールは近いです。

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相続人の戸籍全部事項証明書(戸籍抄本)

奥さんの分は役所等ですぐに取得できますが、長男さんはすぐにとはいきません。

これも長男さんが県外にいるので、長男さん自身で取得してもらって郵送してもらう必要がありました。

お仕事と子育てが忙しい中、どこかで時間を作って役所へと足を運んでもらわねばなりません。

まあでも本来だったら、長男さんが率先して手伝うべきことを僕が代わりにしているのだから、頑張って時間を作ってもらうしかありません。

1ヶ月ほどかかるかな?と思っていましたが、2週間以内に資料が郵送されてきたので良かったです。

奥さん的には「遅い」って言ってましたが。

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完成へ近づく

こうしてせっせと資料を集め、せっせと作成して、何とか提出資料を完成させることができました。

次回はさっそく法務局へ提出に行きます!

しかし、そこでまた誤算が発生するわけですが・・・。

次回、「法務局に相続登記資料を提出してきた!」に続きます。

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