親族の介護を手伝った話(30)~相続登記のために法務局へ相談に行ってきた。

前回までのあらすじ

親族の介護を手伝うことになって早数ヶ月。
介護対象者は70代老夫婦の旦那さん。寝たきり状態で要介護2から要介護5へ認定変更。

特養への入所も完了したけど、病院に連れて行ったりとなかなか忙しい日々を過ごす。
そして年末が近づいた頃、旦那さんの訃報連絡があり、施設で看取る。

葬儀も無事終わり葬儀代の支払いも完了。この後は手続き関連がてんこ盛り。
まずは役所と年金事務所へ行って、できる限りの手続きを行った。
遺骨は旦那さんの遺言通り、散骨にて対応。
特養施設の支払いも完了し、年金事務所で遺族年金の申請も完了。
そのまま役所に向かってNHK受信料の免除申請も完了。

相続登記をするための事前準備も完了し、法務局に予約をして相談に行くことになった。

相続登記を自分で作成することを決め、webとyoutubeで事前に少し知識を得て、法務局に予約電話をして日程を調整。

よし、さっそく法務局に行ってみっか!

———と、その前に。

目次

土地建物登記簿謄本(登記事項証明書)について

先に土地建物登記簿謄本(登記事項証明書)を取り寄せておくと良いです。

土地建物登記簿謄本(登記事項証明書)とは?

法務局が管理する登記簿に記録された、土地や建物の所在、面積、所有者、抵当権などの権利関係を証明する公的な書類です。不動産取引や相続の際に必須となり、誰でも法務局窓口やオンラインで取得できます

この土地建物登記簿謄本ですが、僕は法務局に行く前に軽く登記資料を作っておこうと思って事前に取り寄せてありました。

すぐには必要ないですが、後々必ず使用するものなで、先に取り寄せておくと楽だと思います。

というか、法務局に予約電話したときに相談日当日に持ってきてほしい(もしくはその場で購入してほしい)って言われました。

要は、相続する自宅の情報が記載されている資料です。

家の構造、面積、所有権などの詳細が明記されています。

発行してもらうには、法務局・地方法務局の登記所窓口で取得する方法と、オンラインで取得する方法があります。

もちろん僕は後者のオンライン取得派です。(オンラインで取得した場合は、後日郵送で送られてきます。)

この土地建物登記簿謄本は、誰でも取得できるっていうのがポイントですね。

正式な建物の地番、家屋番号さえ知っていれば見知らぬ建物の情報すら取得できるわけです。

もちろん、発行には手数料が必要ですけど。(600円くらいです)

登記簿には不動産の所在地や所有者の氏名、権利関係が記載されていますが、住所や連絡先などの詳細な個人情報は含まれていませんので悪用される可能性は低いとは思います。

たまに「自宅を売りませんか?」とか連絡や郵便物がきたり、不動産売買の郵便物が世帯主宛てに届いたりすることがあると思いますが、きっと送り主はこの土地建物登記簿謄本を取得して情報を得ているんじゃないか?と思いました。

こういう「誰でも」取得できる土地建物登記簿謄本というものがあることも今回知ることができて、学びの一つになったので良かったですね。

実は定期借地権付きの建物だった

法務局に行く前に知った事実がありました。

亡くなった旦那さんが住んでいたのはマンションでして、うん十年前に購入したって話を聞いていたので、てっきり土地も建物も旦那さんが所有しているものだと思っていたのです。

だけど、違った。

事前に資料を整理していたときに、ふと疑問に思ったことがあって奥さんに聞いてみたんです。

「もしかして、固定資産税やマンションの管理費とは別に、家に関する何かを支払いてしてます?」

奥さん

毎月、地代を払ってるよ。

なん・・・だと・・・!?

定期借地権付き建物とは?

定期借地権付き建物とは、土地の所有権を持たず、地主から土地を借りて(借地権)、その上に建つ建物のみを購入する物件のこと。土地の購入費用が不要なため価格が安く、土地の固定資産税もかかりませんが、毎月の地代や契約期間、建替え・売却時の地主の承諾など特有の制約があるのです。

つまり、現在のこの家は建物は旦那さんの所有物だけど、土地は地主さんの所有物ということになります。

奥さんの自宅は借地権付き建物ということを説明し、土地の所有権は持っていないことを説明。だから地代というものを支払っていることも説明。

奥さん

え、そうなの?知らなかったわー。旦那から何も聞いてない。

奥さんは旦那さんからは何も聞いていなかったらしく、何も考えずに毎月払えと言われていたので言われたまま「地代」を支払っていたようです。

奥さん自身、マンションを購入しているから土地も一緒に購入していると思っていたそうです。

いやいや、うん十年もそれに疑問もたないなんてことってあるの?という疑問はありますが、これが現実なんです。

このことからも、夫婦間の情報共有がいかに少なかったのか分かりますね。

借地権付きは厄介

借地権付きの建物ということは、登記資料の作成方法も変わります。

一軒家や、土地・建物を購入しているマンションなら所有権が1人なので特に滞りありませんが、建物と土地で所有者が違うとなると色々と厄介なことになります。

今回は旦那さんから奥さんへの配偶者譲渡なのでまだ資料的には簡単なんですが、奥さんが亡くなったときが超大変だなと密かに思いました。

奥さんの自宅が「借地権付き建物」ということを知り、この「借地権付き建物」について色々と調べてみましたが、正直なところデメリットしかないイメージでした。

メリットは購入時に安いってだけ。

年々借地権付き建物が減少している理由も分かりますね。将来を考えた時にデメリットの方が遥かに多い。

まあ、この話はまた別の機会にでも。

いざ、法務局へ(相談です)

法務局当日の持ち物
  • 固定資産税の支払い用紙(固定資産税を支払っているなら自宅に届いています)
  • 相続関係説明図
  • 登記申請書
  • 土地権利書
  • 土地建物登記簿謄本
  • 戸籍謄本(年金のは使用できない)
  • 住民票(年金のは使用できない)
  • まとめた質問リスト
  • メモ用紙

色々と準備をして持ち物を増やしましたが、極論なくても大丈夫です。

今回は相続登記資料の提出ではなく、相談です。

僕は何度も法務局に通いたくないし、今回の相談1回のみで終わらせて、次回法務局に行くのは相続登記資料を全部提出するときだけだッ!!と自分の中で決めていました。

だからこの持ち物というわけです。

ただの相談のみとか、登記資料の作り方がだいたい分かってる人でしたらこんなに持ち物必要ないです。

でも亡くなった人と相続人とかは窓口に伝えないと説明するときに大変なので、家族構成が分かる住民票と関係図くらいは持って行った方が良いかと思います。

あと、法務局に予約電話したときに言われた「土地建物登記簿謄本(登記事項証明書)」も忘れずに。

法務局に到着。相談開始。

予定通り、予約時間の15分前には到着。

それにしても僕の自宅からだと結構遠い場所にあるのでなかなか大変です。

今回は、相談であって提出ではないので奥さんは同行していません。

提出のときは、相続人である奥さんがいないといけないんですけど。

でも法務局も鬼じゃないので、高齢とかやむを得ない事情で本人が法務局に来れないのであれば、委任状を渡せば大丈夫です。

この一連の介護手伝いをするにあたって、委任状にはお世話になりっぱなしですわ。


窓口で予約している旨を伝えると、「呼ばれるまでお待ちください」とのことだったので座して待ちます。

しばらくすると、名前を呼ばれました。

相談員さん

こんにちは。本日はどのようなご用件でしょうか。

60代くらいでしょうか。長年法務局で務めてますよオーラを感じました。

とりあえず、自分が何者なのかというところから説明。

そして今回の用件を伝えます。

亡くなったのは誰で、相続するのは誰で、子供の有無など。

一応、相続関係説明図を作ってきたのでそれを見せながら質疑応答な感じでした。

相談員さん

今回の場合の相続登記はこの資料を参考にして作ってください。

手渡される資料。

相談員さん

ネットとか見れる人?

「はい。」

相談員さん

じゃあ、ネットでも調べられるので確認してください。

「はい。」

相談員さんから手渡された資料は、相続登記の申請で必要な資料類の作成方法が載っていました。

事前にネットでいくつか資料を見ていたんですが、それと併せると素人の僕でも作成できそうな感じでした。

でも、分からないことはもちろんあるので事前に作成してきた資料を見せて不足していることを指摘してもらいました。

相談員さん

ここはこう書いてください。こういう場合はこう書いてください。

資料に書き足したりしてくれて捗りました。もちろん、自分でもメモ取っています。

「資料の提出ってオンラインでも可能なんですか?」

相談員さん

あー・・・。
オンラインでも可能なんですけど、まだ完全な設備が整ってないので途中までは可能なんですが、結局窓口に直接来てもらって提出してもらう方が早いと思います。

「そうなんですか。」

相談員さん

特に今回まかないさんは、相続人本人じゃなくて委任状でってことなんで、そうなるとオンラインだと色々と手続きが大変だと思われます。

「なるほど。」

相談員さん

オンラインとは言いつつも、資料によっては郵送が必要だったりしますし。資料が間違っていたら返送して、また送ってもらったりする必要がありますし。正直オンラインはお勧めしません。

「・・・オンラインやめます。」

あわよくば全部オンラインで済ませようと思っていましたが、話を聞く限りだと普通に窓口提出の方が良さそう。

後で自分でオンライン申請について調べたんですが、確かに面倒な感じでした。

今回は初めてですし、オンライン申請を使わずにやってみようと思いました。

それに、初回提出で終わればいいわけですし。

相談員さん

提出時の注意なんですが、ちょうど来月から申請書の仕様が変わるんです。

「えっ」

相談員さん

なので、今月中に提出ならばこちらの申請書で。来月以降だとこちらの申請書の仕様になるのでご注意くださいね。

「むむむ・・・」

相談員さん

まあ、来月以降に提出という目安にした方が無難だと思います。
遠くに住んでいるご家族の資料や印鑑等も必要ですし。
1日や2日でっていうわけにはいかないと思います。

相談員さんの言うとおりである。

個人的には、「今月中に全部終わらせてやる!」という気持ちでしたが、よくよく考えれば僕の相続登記資料ではなく、奥さんたちの相続登記資料なのです。

僕がどれほど頑張って資料を作ろうとも、相続人たちの協力なしでは絶対に完成しないものなのです。

法務局を後にする

相談員さん

他にご質問ありますか?

「———大丈夫だと思います。」

一通り質問をして、不明点は全部聞いた・・・はず。

帰宅したら、忘れないうちにタスク作って資料作り始めてみるか。

相談員さん

まかないさんのご自宅の近所に法務局の出張所があれば、そちらで聞いてもらっても大丈夫ですよ。
ここの法務局までは遠いでしょうし。

「はい、たしかにちょっと遠いですね。もし不明点があればそうしてみます。」

とは言っても、出張所であってもその場所に足を運ばないといけなくなるので、心は拒否しているのが分かった。

一度の提出で全て終わらせる。これが目標なのです。

そのために事前に資料を作って、質問リストも作って相談員さんに質問攻めしたわけですし。

相談員さん

では、今日はこのへんで終わりましょうか。

「今日はありがとうございました。」

相談員さんとの相談を終え、法務局を後にする。

もらった資料もしっかりファイルに入れた。

メモもしてあるけど、時間が経たないうちに帰宅したらすぐに色々と取り掛からないといけない。

季節はもうすぐ春。かすかに花粉の空気を感じた午後なのでした。

まとめ

今回のまとめ
  • 土地建物登記簿謄本(登記事項証明書)は事前に取り寄せるのが良い。
  • 亡くなった旦那さんの自宅は、定期借地権付き物件だった。
  • 相談前に質問リストや事前に少し資料を作っておくと良い。
  • 相談員さんには不明点があればしつこくても全部聞くくらいの気持ちで。
  • 提出時期で申請書の仕様が変わる場合がある。

最初に、持ち物なんてそんなに要らないよ!とは言ったものの、結果的には色々と持っていって良かったと思います。

それに事前に質問リストを作ったり、登記資料を少し作成していったのも良かったと思います。

相談員さんが、作った資料に色々と添削してくれたりしたので。

僕の目標が、一度の提出で全て完了させるってことなので、何度も法務局行くのが苦じゃない人や、こういう資料は作ったことがあるからだいだい分かるって人は持ち物とかそんなに必要ないかと思います。

ということで、次回はこの続きの登記資料作成について書きたいと思います。

次回、「相続登記で必要なものたち。(法務局相談済み)」に続きます!

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