負のオーラが溜まってきた。
友人を巻き込み、負のオーラを爆発させた僕は決心した。
「新しいPCを買うしかない」
でもPCが使えないので、友人宅へ行き、新しいPCをどれにするかを考えた。
初代のPC以外、ドスパラというPCショップのネットで購入していたので、今回もそれにすることにした。
決めた!これだ!
壊れたPCよりも性能がよくて6万も安い。
これにしよう。
しかし、PCって安くなるのが早すぎる・・・。
そう思いながら、僕はカチカチとマウスを動かす。
そして購入決定。
なぜか支払いは代引き。
さっそく翌日、銀行にお金を降ろしに行く。
「このカードではお取り扱いができません」
ん・・・?
もう一回。
「このカードではお取り扱いができません」
そ、そんな・・・。
僕はすぐに窓口へ行き、このことを伝えた。
「どうやら磁気の不具合のようです。何かしましたか!?」
何か・・・しました!?だと!?
昨日まで普通に使えていたカードだ。
何かするわけはない。
僕はその言葉を聞いた瞬間、ここ数日の不運を思い出し、煮え切らないこの気持ちが爆発した・・・!
ドン!!!!
「なんもしてねえよ!!」
僕は思わずテーブルを叩き、怒鳴ってしまった。
恥ずべき行為ということは分かっている。
でも止められない。
この衝動は・・・恋!?
なわけもない。
そして気持ちは冷めずにザ・ヒート。
「磁気を不具合にさせたのが僕のせいだって言うんですか!?そんなことが人間にできるんですか!?
何?じゃあ、僕は電波人間ってこと!?電波くんってこと!?」
「い、いえ・・・そこまでは言っておりませんが」
確かにそこまで言っていない。
そんなことは分かっている。
でもここまできたら引けなかった。
「じゃあ、どうすればいいんです!?」
「新しいカード発行の手続きをしてもらうしかないかと・・・」
「やりますよ!今すぐ!早くしてください!」
「は、はい。少々お待ちを・・・」
僕は急かした。
店員さんは悪くないのに急かした。
自分が急いでいるからだ。
今、僕は嫌な客として皆の目に映っていることだろう。
しばらくすると、店員さんが紙を持ってきた。
「こちらに記入をお願いします」
僕は言われたとおり、記入して、最後に印鑑を押す。
「少々お待ちください」
店員はまた中へ入っていった。
そしてまたしばらくすると戻ってきた。
「お客様、申し訳ありませんが…この印鑑ではお手続きできません」
「!?」
「以前、このカードをお作りになったときの印鑑と違う印鑑なので・・・手続きできません」
ここにきて・・・何という・・・。
僕は落胆した・・・。
銀行の床に自分が溶けていく感覚。
これが「堕ちる」ということか。
ああ、闇が手招いている。
僕は手を差し出そうと伸ばした。
「駄目だよ!!!」
そのとき、声がした。
何も見えない闇の中に一筋の光。
そこに現れたのは・・・壊れたPC「パソコ」。
「お前は・・・パソコ・・・」
「闇に飲まれては駄目だよ、まかない。まだ終わったわけじゃない。少しだけ我慢すればまた元の生活に戻れるよ。あきらめないで。負けないで」
「パソコ・・・。でも・・・お前はもう・・・壊れちまったじゃないか」
「ううん、大丈夫だよ。私はまだ・・・」
「まだ・・・!?どういうことだ・・・!?」
「もう一台のPCがあれば私は直るの。だから待ってる・・・」
「パソコが・・・直る・・・!?本当か!?」
「うん。だからまだ希望を捨てないで。待ってるよ・・・まかない」
「パソコ・・・」
そして一面に白い光が広がり・・・。
気づいたら銀行の受付にいた。
「お客様大丈夫ですか?」
店員さんが心配している。
「・・・あ、大丈夫です」
パソコ・・・待ってろよ。
少し時間がかかるかもしれないが、必ずお前を直してみせるからな。
僕の中で何かが変わった気がした。
そんなやりとりなんて、もちろんあったわけないが、僕は後日、新しいカード発行の手続きをして、何とか新しいPCを購入。
動かなかった前のPCも直し、今は仲良くPCが2台並んでいる。
壮観なり。
しかし、今思えばPCが壊れてから色々あった。
最初は御祓いに行こうか考えていた。
でも何とかPCという「核」が戻り、元の生活に戻ってきた。
冷静に考えると、自分ってけっこうなPC依存症なんだなって・・・。
そう思うと、駄目な気がするけど・・・ま、いっか。
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コメント一覧 (1件)
あははははははは(笑)どんだけーーーー!?(古っ)
いや笑い事じゃない・・・お疲れ様でした、無事で何より・・・
パソコン依存症・・・
パソコンだけじゃないけどエコも依存してるです
先日、仕事中に長時間停電になって電気はもちろんだけど
パソコンは動かない、ファックスプリンターも電話も・・・
なんとトイレも流れない!!
IDカードや暗証番号のいるセクリティーロック式のドアも・・・
外に出れば信号も消えていて、おまわりさんが笛吹いてる
たかが電気・・・されど電気。
どれだけ電気に助けられて生きているかを
悔しいほど痛感したです・・・