以前、弊社の組織構造を記事にしたことがあります。
退職者が何人か出たので、現在は組織構造もだいぶ変わりましたが・・・。

今回は、F社長が各部署に対してどのように思っているのかを紹介したいと思います。
これは割と、どこの中小企業も同じ傾向なのかなとは思いますが、どうなんでしょう。
社長が考える、働く部署の大前提
・事務系は誰でも出来る仕事なので楽である。そして室内作業なので疲労感はほとんどない。
・外出する仕事は大変である。相応の報酬を与え、頑張りを称えるべきである。
まず、大前提として上記の2つがF社長の根底にある考え方です。
室内で仕事をしている人は楽をしている。
室外で仕事をしている人は大変で、頑張っている。
そのため、査定評価は室外で働く人の方が、室内で働く人よりも基準値設定が高めである。
という考えです。
今の社長に代わった当初は、

仕事なのだから部署は関係ない。外だろうが中だろうが平等です。
ということを言っていました。
それを聞いて、社員たちは新しい社長は各々の仕事の役割をきちんと理解してくれている、きちんと仕事の評価をしてくれる人なのだと心が軽くなりました。
しかし、現在ではその考え方が変わっています。
それはなぜか?
誰かが社長の考えを変えるようなことをしている
外で仕事をする人たちが帰社したら、毎日のように「外での仕事は大変です」「外での仕事はつらいです」「事務の人たちは室内で仕事をして楽ばかりしている」という話をF社長に伝えていたからです。(もちろん、F社長をヨイショしながら)
毎日のようにその話を聞いていたF社長は、いつしか自分の考え方を変えてしまったようです。
一方的な意見にだけ耳を傾け、実際の事務方の話は聞かずに。
事務方と言っても、弊社では室内で仕事をする部署全体を指しています。
なので、経理課もシステム課も事務課も「事務」と括られています。
外で働くのが嫌ならば、室内で働ける仕事を探せば良いし、PC操作を覚え、電話やメール対応をしたり、資料を作成・確認・修正ができるようになって事務課へと部署変えしてもらっても良いわけです。
でもそういうことはしない。
ただ淡々と「今の自分の仕事はつらい」「それに比べて得をしている人間がいるのが許せない」という愚痴を言い続けているのです。(もちろん、F社長をヨイショしながら)
あなたたちが自分で選んだ仕事でしょ?と思うのですが・・・。
それからというもの、F社長もすっかりと考え方が変わってしまい、最初に自分で言っていた「仕事なのだから部署は関係ない。外だろうが中だろうが平等」という言葉は、遥か彼方へと消えてしまいました。
そして、その考えは給料問題へと発展していくのです。
給料体系に変化が生じ始める
弊社では、F社長に代わったときに就業規則が一新されました。
その時に給料体系も一新されたというのは、以前お話ししたかと思います。


給料体系が一新されたときと、給料表は現在も変わってはいません。
変わってはいませんが・・・。
事務方以外の部署、つまり外をメインとして働く部署に対しては、元々あった手当に加え、新たな手当が支給されるようになったのです。
部署間に関するF社長の考え方が、「室外仕事は大変だから給料を上げてあげよう、室内仕事は楽をしているから据え置き」というように変わってしまった結果です。
今回、外での仕事をメインとする部署が、執拗に事務方の仕事は楽で得をしているということを強調し続けて、外で働く自分たちがいかに頑張っているか、どれだけ大変なことをしているかを主張していたのは、自分たちの給料を上げる為だったのです。
元をたどると、給料体系が一新されたときに、社員内で不満の声が上がっていたことに起因しています。



給料設定が低い。昇給も難しい。将来が不安だ。
社員内ではそのような声が上がっていました。
しかし、就業規則が作られてしまったらそれに従うしかありません。
嫌なら退職するしかないのです。
そして、そこから募り積もった不満が爆発し、今回の結果に繋がったということです。
その手当って本当に必要なの?という手当が続々とF社長によって追加され、外での仕事をメインとする部署はまんまと給料を上げることに成功したのです。
働くことは窮屈なことなのか
給料に不満があり、部署一丸となって何とか給与を増額しようとする、その姿勢はすごく良いことだと思います。
自分たちを正当化し、誰かを乏しめる。
どこの会社もそうなのかもしれない、そうなのかもしれないけど・・・。
そんな社会も会社もとても窮屈だなと感じてしまいました。
そんなことをしないと、給料すら上がることがないだなんて、悲しいし世知辛いですよね。
F社長も片方の意見だけに耳を傾けて決定するのではなく、もう片方の意見も聞いてほしかったものです。
結局は声が大きい方が有利になり、言ったもの勝ち、社長にヨイショした者勝ちという社風なので諦めるしかないということです。
そしてそれが、会社であり、今の社会の在り方なのだなと再認識しました。
自分としては、とても生きづらいなと思う次第です。
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