以前、弊社の臨時ボーナスについて書きましたが、それに関連したお話を1つ、今回は書きたいと思います。

弊社の社員の給与額は、F社長の定めた就業規則によって基準を決められています。
それは弊社でなくても、どこの会社も同じだと思います。
では、就業規則を定めた社長の給与額はどうやって決まるのか?
答えは簡単。
他の会社はどうなのか知りませんが、弊社での社長の給料体系はそのように決めているようです。
- 年度末に売上報告をF社長から会長に報告。
- その時に次年度の売上目標を会長に報告。
- 前年度よりもかなり高い金額を設定する。
- 達成できたらF社長の給料を上げてもらうことを条件に交渉をする。
もちろん、この話は管理職でもごく一部の人しか知らない情報・・・だったのですが、ある日の社内飲み会のときに酔ったF社長が意気揚々と吐露してしまったのです。
幸い、社員全員が集まっている飲み会ではなかったのですが、その話を聞いた社員は唖然です。
なぜなら、あれだけ社員の給料を上げて欲しいとF社長に訴えていて実現しなかったというのに、当人であるF社長は自分だけ給料を上げる交渉を行っていたわけですから・・・。
しかも、その交渉をした時期と年度が、臨時ボーナス規定を決めた年度と時系列が一致することが発覚したのです。
次年度の売上目標額が決まる
弊社では毎年、年度末に今年の売上達成額や労いに併せて、次年度の目標売上金額をF社長が発表します。

社員の皆様、今年も1年間お疲れ様でした。
皆さまの頑張りとご協力のおかげで、今年度の売上も無事目標額に達することができました。ありがとうございます。
その年の評価点やら反省点などをF社長が話し始めます。
そして、次年度の売上目標額の話になりました。



次年度は、今年の売上目標達成率を鑑みて、まだまだ頑張れる、もっと上を狙っていけると考え、今年度の売上額に更にプラス〇億円上乗せすること目標としています。
ざわざわ・・・
社内がざわつく。
今年、あんなに忙しく大変だったのに、更に次年度は目標額を増やすというのか。
しかも人員もそんなにいない中で。(辞めていく人が多かった)
次年度の売上目標額は、今年度の約2倍に設定されていました。
明らかにマンパワーが足りていない。F社長はどんな計算をしてそんな売上目標を立てたのか。
目標達成後にだらけないために、高く目標を立てることは良いことだと思います。
きっと、そうならないための発破をかけることを意識した無茶な売上目標額なのかな、と楽観視していました。
しかし、実際はそうではなかったのです。
本気でした。異様なほどにF社長はその年度の無茶な売上目標に向かって、あらゆる手段を駆使して社員の負担を増加させながら、固執して仕事を無理矢理ねじ込みながら進ませていました・・・。
社員たちは思いました。
何故、こんなにも社内に負担を強いてまで、無茶な売上目標額の達成を成そうとするのかと。
そのときは分かりませんでした。
そんな中、一連の不満もあり、臨時ボーナス規定事件が起こったわけです。


売上目標を大幅に上げた本当の理由に愕然
そう、答えは簡単でした。
つまり、社員たちには前年度の約2倍の売上目標を達成させることを強いておいて、その目標が達成されたら一部の社員にだけ臨時ボーナス(1~3万円)を還元という体で支給し、他社員への還元は無しだというのに、F社長自身は売上目標達成で給与額が年間数百万円も増額したというわけです。
F社長が、躍起になって無理矢理に仕事を詰め込んできていた理由が明確になりましたね。
汚い、本当に汚いやり方です。
これが、会社の上に立つ者のやり方、社会の仕組みなのでしょうか。
きっと弊社のような中小企業では、どこでも似たようなやり方で上層部だけ得をしているのだろうと思います。
正直、そういう仕組みというか構造に嫌気がさしてしまいました。
頑張っても頑張っても、その分の見返りがないという現実。
それを受け入れて生きていくということ。
真面目な人間ほど損をするということ。
自分たちは摂取されてる側の人間だということです。
前年度よりも売上目標を上げた真実を知った一部の社員は、愕然としました。
しかし、F社長に対して不満を募らせてクレームを言ったとしても意味はありませんし、逆効果になります。
経営者には逆らうことができない、それが社員なのです。
経営者の手足となって、まるでロボットのように働き続ける、それが社員なのです。
経営者の決定に従えないのなら、退職するしかないのです。
こういう理不尽なことは、どこの会社にでも起きていることだと思います。
会社なんてそんなものだろ?と、それを受け入れられる人間か否か。
僕はどうやら受け入れられない側の人間のようです。
だから搾取される側なんだろうな、と思っています。
こういう事実を知る度に考えるのですが、会社の上層部の人間たちの給料は社員より格段に高いので、毎月たくさん貯蓄ができる。だから辞めたとしても贅沢しなければ普通に生活を続けられる。
それに比べて給料が低い社員は、毎月貯蓄するのだって大変で、退職すると先の生活を続けるだけのお金がない。
退職した後に支払う税金だって大変な額になるのです。
じゃあ転職するしかなくなるけど、転職した先も結局は同じような会社構造で・・・。
そんな絶望ループ。
通勤時間が長いと、そんな絶望ループについて悶々と考えてしまいがちです。
ただ、普通に働きたいだけなのに。
でも、その普通という基準が自分の考える普通とかけ離れていたら・・・?
考えれば考えるほど世知辛い世の中ですね。
それにしても、F社長が就任時に言っていた「社員のことを第一に考えていく」宣言はどこにいったのでしょうか。
まあ、嘘吐き人間なんて、そんなものですよね。
コメントを残す