これが、弊社の誕生日イベントです。

皆さんの会社にはありますか?

忌み嫌われるであろう、社内誕生日イベントってやつです。

もちろん、誕生日を祝うのが大好き!そういうイベントって良いよね!っていう人もいると思います。

気持ちも分からなくないのですが、そういうイベントは仲の良い仲間同士でやれば良いと思っていますし、わざわざ会社で行う意味が分かりません。

しかもそんな社内誕生日イベントが毎年恒例の行事になってしまったら、どうしますか?

今回はそういう話になります。

目次

誕生日イベントの発端は社長から

F社長

今日、誕生日でしたよね?
これをどうぞ。おめでとうございます。

そう言って渡されたのは、ギフト包装されたF社長からのプレゼント。

F社長が就任してから、社員の誕生日(もしくは前後日)になると、F社長から誕生日プレゼントが贈呈されるのである。

社員との仲を深めるためか、何か裏があるのかはこの時点では分からない。
できれば、前者のただの善意の方を信じたいところ。

プレゼントという手前、嫌な顔をするわけにもいかない。
受け取った社員たちは、笑顔で感謝の言葉をF社長に伝えるしかない。

中には本当に嬉しいと思っている社員もいるのかもしれない。
でも、本心は分からない。

社員に後からヒアリングして分かったこと
  • 何で社員全員の誕生日を知っているの?怖い。
  • プレゼントを貰うと、お返しを考えなくちゃいけないから困る。
  • 社内でのこういうイベントは好きじゃない。

ざっとこんな意見が聞けました。
やはり、会社内での誕生日イベントは快く思われていない模様。

まず、何故F社長が、社員全員の誕生日を把握しているのかというと・・・。

答えは簡単ですね。社員の情報は会社が握っているわけですし。
履歴書や他の資料から調べることは可能なのです。

後々、大きな問題に発展するのは、2つ目の意見の方。

プレゼントのお返し問題です。

社長にもらったプレゼントのお返しを考えよう

あるとき、とある社員がこんなことを言い出しました。

社員

F社長から誕生日プレゼントを貰っているので、皆でお金を出し合ってお返しをしませんか?

やっぱり、そうなったか。

社員

1人1000円のカンパをお願いしたいのですが、無理な人は大丈夫です。

無理な人はと言われても・・・出さないわけにいかないじゃないか。
これはもう強制カンパですよね。

文句を言いながらも渋々全員カンパ金を出して、集めたカンパ金でプレゼントを買って、F社長の誕生日当日に渡すことになりました。

F社長は大層お喜びになり、気分上々のまま数名と飲み会へ行きましたとさ。
自分は社員全員に慕われている良い社長、と思っていたことでしょう。

———と、ここで終われば良かったのです。

まさか、これがまだ始まりにすぎなかっただなんて・・・。

恒例化してしまった誕生日イベントの弊害

それからというもの、この誕生日イベントは毎年恒例化してしまいます。

そして、年々高価なものになっていくF社長へのプレゼント。

前回よりも良い物をF社長に渡そう、となるのは必然だったのでしょうか。
現地から取り寄せをしたり、オリジナリティを出し始めたり。

しかし、高くになるカンパ金に対して、カンパをしたくない、という社員も現れ始めます。

社員

カンパは自由なので、出してもらえる方だけで大丈夫です。

聞いたところによると、カンパ金を回収する前にプレゼントは既に買っていて、集まらなかった不足金は何人かで負担しているようです。

そこまでしてプレゼントを買うのかと驚きを隠せません。

もうこの頃には、誕生日イベントは悪しき風習として確立し始めました。

そして、何回目かの誕生日イベントのときに驚愕の事実が明らかになったのです。

それは、誕生日イベントを根底から覆すかのような真実でした。

誕生日イベントの真実

カンパ金を集めている社員さん、つまりF社長にプレゼントのお返しをしようと言い始めた社員さんから聞いてしまった驚愕の真実。

社内誕生日イベントの真実
  • F社長は、誰がカンパ金を出したか、出していないかを毎年報告させていた。
  • 社長からプレゼントを渡したのだから、お返しをするのは人として当たり前だろう、という考え。

正直、弊社の社長の器の小ささというか、性格の悪さが更に露呈したなという気持ちになりました。

まさか、誰がカンパをして、誰がカンパをしていないのかまで調べているとは思いませんでした。

そして、社員からのプレゼントを受け取ったF社長は、後日にカンパをしてくれた社員にだけ、ささやかなお礼の品を渡すということをしていたのです。

社員の誕生日に、社長がプレゼントを渡す。
→社員一同より、社長にお返しのプレゼントを渡す。
→カンパをしてくれた社員にだけ、社長が後でお礼の品を渡す。

何だかよく分からなくなってしまいました。
何このプレゼント交換のループ。

ここって会社じゃなくて学校か何かなのかな?と思ってしまいます。

もちろんですが、カンパをしていない社員さんの印象は悪くなり、F社長の中で評価が下がります。

そして、日々の業務や査定に響くのが弊社なのです。(裏評価みたいな感じです)
つまり、やっぱり強制カンパでした、ということです。

この話を聞いてしまったときに、管理職の社員さんが言いました。

管理職さん

もうこんな悪循環な誕生日イベントやめませんか?

しかし、どうやらそれは無理なことのようです。

社員

誕生日プレゼントのお返しをF社長にしないと、不機嫌になるので無理です。それに、催促されるんです。今年の誕生日プレゼントが楽しみだと。

管理職さん

F社長が勝手に渡してくる誕生日プレゼントなのにですか!?
それなのにお返ししないと駄目なんですか?

社員

そうなんです。
社員全員に誕生日プレゼントを渡しているのに、社長自身にプレゼントのお返しがないのは、人としてどうなのかと問われるんです…。

管理職さん

なんなんですか、それ…。

社員

カンパ金の報告もそうなんですけど、自分に対して社員の誰が好意的なのか、そうじゃないのかも気にしているようなんです…。

これはもう、修正不可能な感じなのでは?

きっとF社長が社員に誕生日プレゼントを渡していたのは、こういう結果ありきのことだったのでしょう。

誕生日プレゼントは、F社長の善意説を信じていたけど、やっぱり善意じゃなかったことに落胆。
というか、何で会社なのに業務以外で色々と気遣いしないといけないのかと思ってしまいました。

長年、仕事しかしてこなかった人間にとっては、会社が自分の居場所であり、家庭に居場所がない、家にいても何もすることがないという人が多いように思います。

F社長もその一人です。

いくら家庭で蔑ろにされているからといって、会社の人間を巻き込まないで欲しいものです。
誕生日イベントなんて、本来は会社でやるべきものではないと思います。

特に弊社のような、中小企業でやるべきイベントではありません。

結局、誕生日イベントの恒例化は止まらない

F社長への誕生日イベントが終わると、次は来年の誕生日イベントをどうするかという案を練るようです。

社員

一応、もう来年の誕生日イベントの内容は決めてあります。

それはお疲れ様です、としか言えませんでした。

まあ、こちらはカンパ金だけ出しますよ、ということで極力関わりたくはないというのが本心です。
これから入社してくる新入社員たちが、この悪しき習慣を背負うことになるのかと思うと不憫でしかありません。

しかし、それが弊社であり社会。
面接ではそんなことを知り得ませんからね。

いつか、この悪しき習慣を断ち切ることができれば良いかと思いますが、当分は無理そうです。
断ち切るには、それこそ社員一丸となって意見を訴えるくらいしかないのではないでしょうか。

下手に誰かが「誕生日イベントは今後やめませんか?」なんて言い出したら、F社長に精神的に追い込まれる可能性もありますからね。

社長ヨイショが染みついている弊社では、改善は難しいと思います。
F社長の気が変わって、今後誕生日イベントは廃止しますと宣言する以外無理なのかなと。

いっそのこと、テレビニュースで、

会社内での誕生日イベント行為はパワハラにあたります!

みたいな放送を大々的にしてくれれば、その翌日にはF社長は廃止宣言を出すことでしょう。

でも、今の社長である限り、きっとそんな日はこないことも分かっています。
誕生日イベントは強制ではなく、あくまで社員の善意にて行われている、ということをにするでしょうから。

もしも貴方の会社の社員全員が楽しみながら、お互いに祝福し合う、そんな誕生日イベントがあるなら、それはとても素晴らしいことだと思うし、大事にしていくべきイベントだと思います。

そんな会社って存在するのかなー。

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