弊社は、土日祝日がお休みの完全週休2日制です。
年間休日も120日以上になっています。
有給休暇も併用すれば130日は休みがあると思います。
今まで何社か働いてきましたが、完全週休2日の会社は少なかった印象です。
そう考えると、今はプライベートと仕事が両立できているように思います。
もっともっとプライベート時間は欲しいですけど。
経験上、会社の年間休日が120日未満なんて所は、基本的に働く環境が良くないです。
職業柄仕方がないという会社もあるかもしれませんが、それでも働く人が年間休日120日以上休みが取得できないならば、悪環境だと思います。経験上これは譲れません。
年間休日120日未満は、必ずどこかで歪みが起きている経営で、不健康になりがちで人生の時間が勿体ないと言い切りたいです。
上記で書いたように、弊社はその年間休日数はクリアしています。
というか、クリアしていなかったら入社していませんでしたけど。
社長が交代してからも、年間休日120日以上というのは守られています。
守られてはいますが・・・F社長の休日に対する考え方が、社員から不満を買っている状態でもあります。
①休日も休まずに出社する。
②休日に出社していることを社員に言う。
③休日を返上して働いていることを社外のお客様に言う。
④休日に働く社員の評価が高い。
以上の4点が主な不満となっています。
順番に説明していきますね。
社長は、休日も休まずに出社する
まず、休日も休まずに出社しているという点について。
社長業なので、一般社員と違って残業もなければ就業時間の縛りもありません。
それはしかたがないことです。
幸い、F社長は仕事が生きがいの人間なので、その点は特に問題がないとは思います。
休日に出社して、何かすることがあるのかは分かりません。
というか無いはずなんです。
弊社お抱えのお客様は土日祝日がお休みなので、弊社は基本的には平日しか仕事がないはずなのです。
やむを得ない理由で、休日に仕事があったとしても年間で1~2回程度なのです。
しかしF社長は、休日に出社しています。
ゴールデンウィークでも、お盆休みでも、年末年始でも。
年間の休みは10日間、と自分ルールを決めているようです。
社長は、休日に出社していることを社員に言う
ここで2つ目の不満点である、「休日に出社していることを社員に言うこと」に繋がります。
そうなのです、弊社のF社長は自分が休日に出社していることを、わざわざ社員に言うのです。
それは朝礼の場だったり、会議の場だったり、普段の会話の場だったり。
わざわざ言ってくるので、社員から理由を尋ねます。
「えっ、休日に出社されてるんですか?何かあったんですか!?」と。
するとF社長は答えます。
会社の経営が心配だから、休んでいられない。
社長が交代したばかりで、やることが多く大変なのかなと皆思っていました。
休んでいないということで、社員から心配の声も上がりました。
しかし月日が経っても、ずーっと休日に出社しているという社長の発言に対して、社内からも意見が出始めました。
経営が心配って、経営不振ってこと?会社やばいの?
そんな不安になることを何で社員に言うのか分からない。
経営者として、それってどうなの?
休日なのに出社して、会社のことを考えている俺偉いだろアピールに聞こえてきた。
休日に出社して、会社で何をしてるんだろう?
休日明けに、社長の個人的な物が社内に増えているんだけど・・・。
休む休まないは社長の勝手だけど、いちいち休んでないことを言う必要ってあるの?そういうのやめてほしい。
だったら休めばいいのに。
最初の頃は心配をしていた社員たちも、月日が経過するにつれて「また言ってるよ」という風に変わっていきました。
つまり、呆れてきたということです。
事あるごとに、休日返上をしている発言をする経営者ってどうなんですかね。
それに、社長の私的な物が社内に増えてきた気がします。(水槽とか盆栽とか観葉植物とか・・・)
数年たった今でも、社長の発言は変わりません。
それどころか、レパートリーが増えてきています。
年間休日が10日しかないので、全然休めていない。少しずつ身体にガタがきている。いつ倒れるか分からない。
休みの日でも出社しているので、ゴールデンウィークやお盆休みや年末年始でも有給休暇がない人は、出社してもらって大丈夫です。
長期休暇中でも会社には出てきているので、何かあったら連絡をしてください。
全然休めていなくて体がつらいなら、休んでください。
別に無理して休日に出社する必要はないと思います。
それに休日は自分で調整ができるはずです。
毎度毎度、年間休日が10日しかないとか、会社のことが心配だから休日に出社して仕事をしているとか、何かあっても会社にいるから大丈夫とか。
社員からしたら「休まず働いていて尊敬できる社長!」というより「アピールばっかりでウザい社長」になっているということを社長は知りません。
それに、社員が一番納得していないのは、休日に出社して仕事をしていると言い張っているのに、実際は仕事なんてしていないのがバレてしまっている状況だからですし・・・。
最近では、休日に出社して熱帯魚の餌やり、水槽の掃除がメインになっているように思います。
全部自分の家で買ってやってくれと。そんなものに経費使うなら社員に還元してくれと。
それでも頑なに「仕事をしている」姿勢を崩さないF社長。
社員からの不満は募る一方なのです。
休日を返上して働いていることを社外のお客様に言う
弊社は、お客様とのやりとりのメールを1つのアドレスで管理しています。
メーリングリストってやつです。
もちろんこのメーリングリストは社長も使用しているので、社長がお客様とのやりとりをしていても内容を見ることができます。
メーリングリストと言えば聞こえは良いかもしれないですが、体の良い監視システムの1つです。
F社長は、社内の人間がお客様とのやりとりをいつ、誰と、どんな風にしているかを全て知りたい人間です。
なので、少しでも変な内容のメールを送信したらすぐさまF社長から連絡があり、詰められることもあります。
だったらもうF社長がメールしろよ!と思いますが、それは許されません。それは社長の仕事ではないそうです。
まあ、その話は別の機会に書くので今回は置いておきまして。
ある日、F社長がお客様に送信したメールのお話をしたいと思います。
連休が終わり、休み明けに出社してメールを確認すると、F社長が連休中にお客様宛にメールを送信していました。
もちろん連休だったので、お客様もお休みです。
メールの文章を見て、社員は「何でこういうメールをするんだろう」と休み明けから嫌な気持ちになりました。
メール本文をそのまま載せたいところですが、さすがにそれは不味いので割愛しますが、要約すると内容はこんな感じ。
①お客様の為に連休中も休まずに出社して、資料を作成した。
②時間をかけたので大変分かりやすく、良い資料ができた。
③じっくり読んでいただいて、不明点があればすぐ連絡が欲しい。
④少しでも早く契約がしたい。
連休が終わってからメールをすれば良いのでは?
わざわざ連休中に休まず資料を作ったなんて、お客様に言う必要あるの?
メールを読んだ社員は、そんなことを思いつつも社長には言いません。「またいつものか」と言葉を飲み込みます。
このメールを連休中にお客様に送信したF社長の意図は、
連休中でも仕事のことを考えている、仕事をしているということを社員全員に意識付けること。
連休中でも休まずに資料を作成しているという事実を、お客様に与えて急かすこと。
といったところでしょうか。これが良い効果になるか、逆効果になるかは分かりません。
以前いた会社でも同じようなことがありました。
「お客様のためなら、休みなんて関係なく、たとえ火の中、水の中~」と電話ごしに大きな声で話している上司がいました。
きっとこういう仕事精神なのでしょう。
これも1つの仕事のやり方かもしれませんが、時代によって価値観は変わるので、賛成意見も反対意見も出てくると思います。弊社の社員は、たまたま社長の価値観にはついていけない、というだけの事だったのでしょう。
休日に働く社員の評価が高い
最後は、休日出勤をする社員が高く評価されることについて。
弊社は基本的には休日出勤はさせません。
というか、休日出勤をしても仕事なんてありません。
しかし社員の中には、休日に出勤する人も極僅かですが存在します。
その理由として、平日は忙しくて仕事を終わらせる時間がないため、土日に出勤して片付けるということらしいです。
ただし、実際に休日出勤をしている人は、普段の仕事が遅かったり適当な人が多い印象です。
集中力に欠けたり、酷い時には仕事中に居眠りをしていることもあったり。
そんな人が休日に出勤して、同じく休日に会社にいる社長目線で見ると、「休日なのに仕事を頑張っている」という評価に繋がってしまうことが、もどかしいと感じてしまいます。
最初の頃は、休日出勤を良しとせず、むしろ評価が下がる行為としていたF社長も、いつしか休日出勤をしている社員を評価し始めてしまって、朝礼や会議などで「〇〇さんは頻繁に休日に出勤して大変そうだ。」とか言い出す始末。
締切に間に合ってないことや、普段の就業態度とかは評価対象にならないのかーい、というツッコミも何処かへ消えてしまいます。
結果的に、休日出勤をする人は査定時には評価が爆上がりして、賞与も給与も上がっているという・・・。
どこの企業でもよくあることかもしれませんが、一緒に働いている人間にとっては納得できない点の1つですよね。
しかし、たとえそれがおかしいと感じることでも、少数意見でも、間違った情報でも、最終的には声を大きく発したり、口がよく回る人が有利になってしまうのは、小さい会社でも大きい会社でも同じなのかなと思います。
こうした状況も、仕事へのモチベーションを下げる要因の1つですよね。
逆に平日はどうなの?
さて、ここまで弊社の休日について書いてきましたが、平日はどうなのか?ということも書きたいと思います。
ざっくりと。
休日は基本的に出社しているF社長ですが、平日はどうなのかというと、
毎朝7:00には出社している。
誰よりも早く出社し、仕事という名のテレビを見ています。
もちろん、早く出社していることも社員に言っています。
以前、新入社員さんが入社したときに、
みなさん、何時くらいに出勤しているのですか?
人によって5~15分前くらいかな。
就業時間前に会社に着いていれば問題ないですよ。
私は毎朝7:00頃には会社に着いているので、もし早く出勤しても会社が開いていないということはないので安心してください。
えー!?そんなに早く出社されているんですか!?
いや~心配性なので、会社のことが心配になって早く来ちゃうんですよ。
社員の皆さんは通常通り出勤してくださって構いませんから。
というやりとりを見て、余計な一言が多いなと。それ言う必要があるのかと。
別に早く出社するのは自由なので良いのですが、それをいちいち言葉にして発する必要があるのかと思ってしまうということがありました。
休まない本当の理由
言うなれば弊社のF社長は、仕事が生きがいの人間です。仕事が命です。
「もう、仕事以外のことなんて・・・考えられないよ!考えたくもない!仕事さえ居てくれればそれで良いんだ!」という感じです。
人生のほとんどを「仕事」「飲み会」に費やしています。
社員皆に「休め」と言われても休まない。
とにかく「会社にくる」ということに関しては頑なです。
何故にそこまで頑ななのか。何が社長をそこまで出社の鬼にさせるのか。
そして頑なに「出社」を突き通したために起きてしまったある事件・・・。
これに関しては別で酷い話があるのですが、どこかで書くので今回は割愛します。
年間10日しか休まないという自分ルールを決めたり、休日に出社していることを社員にアピールしたり。
何故・・・何故なの・・・?
そうです、全ての物事には「理由」があるのです。
F社長が会社を休まない本当の理由、それは何なのか。
社員は知っています。F社長が会社を休まない本当の理由を。
①家に居場所がない。家族仲が悪い。
②社長というトップが会社を休まずに仕事をしているという事実を、社員に意識させることによって「社長は休まずに仕事をしているのだから、休みをもらっている自分たちはもっと仕事を頑張ろう」と考えさせる為。
③休まずに仕事をしているので、社長業の大変さを理解してほしい。
これが、社長が頑なに休日に出社を続ける理由なのです。
あるとき、幹部クラスの役職者数名とF社長が一緒に飲んだときに聞いたそうです。
酔っぱらうと暴言が多くなるF社長ですから、経営論についてもかなり熱く語っていたそうです。
家に居場所がないのと家族仲の悪さについては、話の端々からの推測で、F社長本人から言われたわけではないそうです。
しかし、妻も子供も朝から出かけて帰ってくるのは深夜だということ。
ここ数年、家族が集まって食事をしたことがないという話を聞いて、「家族から避けられてるのでは?」と推測した次第だということです。
F社長にはそのことは告げていません。何故なら、気づいていないからです。
妻も子供も飲んで遊んでばかりで、帰ってくるのが遅くてほんとどうしようもない奴らなんだよ
と悪態をつきながら語るF社長。
それを見て、人の家庭のことだし余計な事を言うのは止めよう、と思ったので何も言わなかったそうです。
社員たちはこの話を聞いたときに、「やっぱりね、何となくそんな理由じゃないかと薄々気づいていた。」
と口を揃えて言っていました。もちろん、僕もその1人です。
いくら社長だとはいえ、ここまで出社に拘る意味が分からなかったのですが、ある意味スッキリしました。
そして同時に「寂しい人間」なんだなと社員一同に思われてしまうF社長。
そんなF社長は現在も変わらずに出社の鬼として、早朝出社、休日出社を頑張っております。
仕事をしているかしていないかは別として。
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