前回、弊社のコロナ感染症対策について書きました。
コロナに感染して陽性診断されたF社長のその後、新たな事件の発生。果たして弊社の今後の感染症対策とは!?

平和すぎる社内、限定の天国
今では外出自粛期間がなくなったコロナ感染ですが、当時は感染してから10日間は自宅療養待機とされていました。
そんな中、社内の第1号として感染してしまったF社長。
誰かが感染したら、弊社が倒産する!とまで息巻いていた本人が最初に感染するとは、何とも皮肉で格好がつきませんね。
もちろん、弊社は倒産することもなく、むしろF社長の不在期間は社内が平和一色でした。こんな環境で毎日仕事ができたら最高なのになと社員誰しもが思っていたことでしょう。
「あれ、社長いないほうが仕事しやすくない…?」と。
売上も滞りなく進み、皆は無理のない仕事量を適度にこなし、社員のメンタル面も安定。F社長がいないだけでここまで変わるものなんだなと、改めて実感。この平和な期間も10日間という制限付きなのが何とも悲しいものです。
ところが———ここで事件が発生します。
なんと、自宅療養待機しているはずのF社長が出勤してきたのです。
まだ自宅療養中の社長が出社!?
その日、社内は騒然としました。
いつも通り、皆が出社するとF社長がいたのです。

えっ……!?
自宅療養待機期間は10日間。もう終わったっけ?誰もがそう思いました。
しかしまだ5日目。いったいどういうことなの・・・!?
管理職の方々は、F社長の出社に気付くやいなや、すぐに社長室へ駆け込んでいました。
本来なら当然の流れなのですが、なぜ出社してきたのか。
管理職の方々が、なぜ10日間経っていないのに出社をしているのかとF社長に問いただし、何とか説得してすぐにお帰りいただくことになりました。



まさか自宅療養待機期間中に出社してくるとは思わなかったよ。
その気持ち分かります。誰もがこんなことになるなんて思いませんからね。
- 熱が下がってきて、身体もだいぶ楽になってきた。
- 会社のことが心配になった。
- 10日間自宅待機と言われていたが、そんなに自宅にいると体が鈍ってしまう。
……などなどの理由を並べていたそうです。



色々言い訳してたけど、本当のところは家に居場所がなくて暇だったのと、早期出社すれば社員に心配されて気分が良くなるかもって思ってたんじゃないかな。
管理職さんの言うことになんか納得してしまいました。
実際F社長が出勤してきて、驚いた社員たちは「大丈夫なんですか!?」「どうしたんですか!?」「無理しないでください!」とF社長に声をかけざるを得ませんでした。
そのときのF社長は体調不良を窺わせつつも、どこかしら満足げで嬉しそうな様子でした。社員側からしたら、本当にいい迷惑なんですけどね。
トップとしての自覚、ありますか?
なんにせよ、F社長の自己中心的な理由で出勤して、社内に不安と危険を招いたのは事実です。会社のトップに立つ人間ならば、きちんとしてほしいものですよね。



社長には、会社と社員を守る責任がある!
と日頃から言っていましたが、その言葉が完全に霞みました。感染した本人が療養期間中に出社するという矛盾行動。自ら危険を招く行為をしているのに気付いていないのは致命的です。
というか、まだ完全に治っていない状態で外出しているっていうことは、F社長のコロナウイルスが街にばら撒かれている可能性もあるのでは?それで感染している人もいるのでは?
と思いましたが、F社長と同じような考え方の人間は一定数いるわけで、そうやって感染拡大していくものなのだというある種の諦め思考もありました。
社長室には、豪華な空気清浄機が置いてあるのですが、その空気清浄機があればコロナも大丈夫だとF社長自身豪語していましたが、結局コロナに罹っていましたし。
当時は特効薬もワクチンもない状況で、何を根拠に「大丈夫」と自信をもっているのかも不明でした。
そういう思考の人間には何を言っても平行線ですし、そういう人間が社内の上層部には多くいるのだろうと思っています。
それでなきゃ、あんなに世間に蔓延してないでしょう。
倒産だ、危険だ、早期対策しなきゃ!とただ言うだけで何もしない。きっとこういう人は、一度コロナに感染したらもう免疫があるから感染することはないので安心!とか言いそうですよね。



俺はインフルエンザにならないから大丈夫!対策なんて必要ない!
と言っている人と同じ思考。そういう自身が一番危ないのです。
そして再びF社長、完全復帰
その後、10日間の自宅療養待機期間を終えてF社長が出勤しました。
朝礼でF社長が発した言葉は、不在の間の謝罪と、



コロナに感染したので、もう今後感染の心配もありませんので安心してください。感染症対策については、以前と変わらず各自徹底してお願いします。
という予想通りの言葉でした。だからその安心の根拠は何なんだと。
根拠のない安心発言に対して、社員一同は苦笑いするしかありませんでした。
一度コロナに感染したことによる、F社長の絶対的自信と感染症に対する軽視がここで芽生えてしまいました。
この根拠のない芽生えが、今後の弊社の感染症対策にも、じわじわと影響を及ぼすことになり、新たなる事件を起こしていくことはまだこの時点では誰も知らないのでした。(そのうち書きたいと思っています)
F社長のように、「もう大丈夫」「俺は平気」と自己判断で行動する人は一定数います。でも、それが周囲への不安やリスクを広げていることに気づいていないのは深刻です。
会社を守る立場の人こそ、自分を律する姿勢を持ってほしい。
その想いが強く残った出来事でした。


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