いぼ痔もきれ痔も便秘にもなったことがないのに、
痔ろうと診察されて早1ヶ月半。ついに手術の日がやってきた。腰椎麻酔怖い。痛いの怖い。
手術当日(中編)
手術室へ入ると、
「ああ、本当に手術なんだなー」
と現実を突きつけられてしまう。
この部屋の形、電飾・・・。
ちなみに、手術執刀医の先生以外、みんな女性の方でした。
4人体制かな?
まず手術台の横に座っているのは、先ほどの麻酔の先生。
「さっきはどーもー」
と気さくな感じ。
じゃあここに寝てください。
すると周囲を数人に囲まれ、下半身脱がされていく。
は、はやい!
「はい、両足を抱えてぐぐっと背中をネコのように丸めてくださーい」
うぐっ・・・きつい
「あれ、体かたいねー」
「そうなんです、体かたいんです・・・」
「じゃあ、お尻突き出して、足を抱える感じで、右手は上着をめくって抑えておいて。左手は自然な感じでぶらんと垂れ下げておいてください」
背中にアルコール消毒をされる。
そして数人に押さえつけれる。
くるのか?もうくるのか?
「最初に、腰椎麻酔をするための麻酔をします。これさえ乗り切れば平気だよ。痛いけど我慢してね。肛門周囲膿瘍切開時の麻酔よりも痛くないよ」
こわーい。
そりゃ、肛門周囲膿瘍切開時の麻酔はめちゃくちゃ痛かった。(切開時は更に上回る痛みだったが)
人生痛みランキング3位に入るくらいに。
それよりは痛くないって言われても・・・。
怖いわ。
「いきますよー。3、2、1、ハイ!」
チクっときた。
痛い。けど、思っていた痛さじゃない。
「グググと重たいのが入っていく感じになりまーす」
その瞬間、背中を押された感じがして、ビリリっと左薬指のとこらへんまで電流が走った感じがした。
「うあっ何だこれ」
それでもグググと重い物がはいってくる感じ。範囲は広くはない。
「今、痺れたんですけど・・・?」
不安になって聞いてみる。
「え?左腕が痺れてる?」
「いえ、左の薬指に痺れがきたんです。ビリビリって・・・」
と言ったものの、スルー。
特に関係ないんかな。
背中の下の方に重い物をおしこまれた感じになった。
しばらくその状態で放置。
「ううう・・・」
と僕は唸る。
次に何かを刺してきた。
グググっと押されるが痛みはない。
何かを注入されている感じ?
そして、硬膜外ブロック麻酔の針をさす。
これが、痛くないって思っていたけど、案外痛い。
「いてててててて」
と思わず言う。
そしてついに腰椎麻酔。
「だんだんと右足からあったかくなってきます」
と言いつつ刺してきた。
「うおあぁーーー!」
と、もう痛いのか痛くなのか分からなくなってきた。
たぶん、そんな痛くなかったと思う。
でも背中に感じる違和感に恐怖してしまっていたんだろうと。
すぐに背中下がズズンと鈍く重くなり、足が小さな範囲でジワワーっと温かくなってきた。
色々なブログで体験記を読んだのと実際体験するのでは、やっぱり違う。
痺れに似た小さいジワジワした感じが、温かい感じで少しず~つ広がっていく。
そこで体の体勢を変えられる。
今度はうつ伏せ状態になり、万歳をする状態に。
左指に心拍数を計るやつ、右腕に血圧計。
下半身の状態はというと、麻酔が効いているのか効いていないのか微妙。
だって、足の指とか動かせるし、感覚あるし。
ここで執刀医の先生登場。
「あの、足の指、動くんですけど・・・?」
「ああ、そうなんだよー。実は足の指は動かせます」
え?そうだったの?
そういう仕様なの?
そして今度は尻というか肛門周辺をチクチクされる。
「うっ、痛い。痛い」
と言うが、本当はそこまで痛くない。
確かに場所によってはたまにチクっとする感じはするが・・・
「あれ?痛い?まだ手で触って調べているだけですよ」
と言われるが不安。
手で触れられてこんなに感覚分かったら、手術が始まったらもっと痛いんじゃ?と。
なので少し大げさに反応してみた。
「うーん、痛いかー」
「あの。安定剤ってもう流しているんですか・・・?」
「流しているよ。数分で効いてくるよ」
数分か、長い。
今の僕には数秒すら長い。
「先生に言っておきたいことありますか?」
と看護師さん。
「ええと、や、優しくしてください・・・」
「ははは。優しくね。分かりました」
ということはもう始まるのか?
何かまだ効いていないような・・・。
「安定剤が効かないっす。全然眠くならないです」
「極度の緊張と不安で気が張っているから効きにくいんだね。大丈夫、もう始まってますから」
と。確かに、何かされている感はある。
そこに意識を集中すると気分が悪くなりそうだ・・・。
と、そうならないようにするためか、色々と話しかけてきてくれるのだ。
これなら気分は確かにまぎれる。
そういえば関係のない場所がいくつか痛かった。
背中の右下らへんとか、下腹部とか・・・。特に腰周辺。
これって硬膜外ブロックの針とか腰痛麻酔に関係しているんだろうか。
「腰が・・・痛いんですが・・・」
「え?もしかして腰痛持ちですか?」
「いえ、そういうわけではないのですが、たまに痛くなったりします。スジを痛めたのか筋肉痛かも・・・でも違うかも・・・何か訳わかんないです」
「んー、分かんなくなるくらい意識が朦朧としてきたのかなー?」
「いや、意識はハッキリしてます(`・ω・´)キリッ」
手術前の日とか以前から、別に腰痛持ちではなく、
普通に生活しているのに、ベッドに横になる瞬間だけ痛くなったりするということがたまにあった。
緊張からくるせいなのか、筋を痛めたのか、本当に筋肉痛なのかは分からない。
ただ、毎回必ずなるわけではなく、痛まないことの方が多い。
こんなことがあったよっていうのは、手術中には説明をする気力もない。
しかしここから会話の内容が曖昧になってきた。
意識はあるし、患部をいじられている感じはあるものの、会話の流れがあまり把握できていなかった。
学生の頃の部活の話しをしたような気もするのだが、何でそんな会話の流れになったのか、よく覚えていない。
ただ、途中で会話が途切れたことがあったのは覚えている。
終始みんな無言になったとき。
あのときは不安だった。
意識だけがあって、患部に集中したくなかった。
隣の部屋も手術室(?)があって、小太りのおっさんみたいな先生(?)が何かしていたのが見えた。
これは一応安定剤ってのが少しは効いているのかな・・・?
「終わりましたよー」
手術終わりの合図。
終わった・・・終わったんだ・・・。
「あ、ありがとうございます」
「管、見てみます?」
「はい、お願いします」
そして白い布に包まれた管を見せてもらった。
思っていた以上に長いし大きい感じ。
そしてウニョウニョしている感じ。
イメージしていたものと全く違った。
そしてすかさず体勢を変えられて、移動用ベッドに移されて仰向けになる。
意識はある。
けど、見えるの天井だけ。
聞こえる会話は少量。
何だかボーっとしていた感じだったのかもしれない。
手術室から外へ出て、自分の部屋へと移動させられる。
部屋に到着して、数人の看護師さんたちの掛け声と共に、自分のベッドへと移動させられた。
よーし、これでしばらく寝てられるぜ!
と思いきや、意識がはっきりしていて寝れない。
下半身の感覚が・・・。
すっごく足が痺れている感じだけど感覚がないっていうか、痺れという太いギブスを足に巻いている感じ。
足を曲げていないのに曲げている感じ。
この下半身の痺れは4~8時間くらいで取れるらしい。
とりあえず、不安で一杯だった手術は終えた・・・。
次なる不安はというと・・・。
更につづく・・・!!
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