友人Aに、予てからお勧めされていたバンドのライブに足を運ぶことになった。
そのバンドは友人Aの友人がやっているのだという。
「友達の友達はみんな友達だッ!」
なんていうこともなく、僕にとってはただの他人バンド。
「なんで友達って、友達の友達の話をしたがるんだろうね?」
という僕の疑問も華麗にスルーした友人A。
更には、一緒に行く予定だったのに、当日になって急遽一緒に行けない!という連絡があった。
「まじかよ・・・これが土壇場でキャンセルってやつかよ・・・」
しかたがないので、僕は一人でライブハウスへ行くことに。
もちろん、友人Aには憎しみメールを送信。
するとすぐに返信がきた。
「憎しみはなんにも実らせねえ。かわいそうだぜ、まかない!」
と、某漫画のとらみたいなことを言ってきたので、「シャガクシャ乙。」と返信。
漫画ネタを返す前にまずは謝ってほしいものですけどね。
そんなこんなでライブハウスへ到着。
もちろん、インディーズバンドだし、たいして人気はないだろうから空いているかな?って思っていたのだけど、意外と客がいた。
そして僕はこの後、初めての体験をすることになる。
このバンドの斬新なパフォーマンスに驚愕と震えが止まらなかったんだ・・・。
まず、バンドメンバーと客席の位置が逆。
そうなのだ、普段僕らが客として立っている場所にバンドメンバーがいて演奏をしている。
僕らはステージ上から彼らを見る、というスタイル。
意味が分からん。
だが、斬新。
あれ?俺らって何しにきたんだっけ?
何でステージにいるの?
何かやった方がいいのかな?
などと、混乱。
異質なライブ空間が生まれていた。
自分たちは客なのに、ライブをやらされている感。
おかしな空気感に、アルコールを摂取していないはずなのに酔った感じがした。
そして、ライブが終わりに差し掛かった頃、メンバーの一人が部屋の中央へやってきて何かを取り出した。
キャベツだ。
いや、意味が分からん。
どういうこと?何をする気なの?
だけども演奏は止まらない。
そしてそのメンバーはキャベツをむしり始めた。
しかも一つだけじゃない。10個以上だ。
おいおいおい・・・
僕は何が起こっているのか、正常な判断ができなくなっていた。
もしかしたら、これが普通なのかなって思ってしまいそうだった。
むしり取ったキャベツの皮が床に散乱する。
けっこうな量だ。
てか、なんてもったいないことをするんだ。
これ、抗議くるんじゃねえの?
ブログとかツイッターとか炎上しちゃうんじゃ・・・?
しかし、そんなことは心配無用とばかりに突然、床に散らばったキャベツの皮を食べだしたのだッッ!!!
しかも早い!
どんどん食べていく。
キャベツ好きな僕でもあの早さで食すことなんてできない。
「やべえ、この空間やべえ」
僕はもう「やべえ」しか言えなくなっていた。
こりゃ駄目だ。帰りたい。
そう思い立ち、僕はすぐにステージから降り、帰る仕度をした。
物販とかもあったけど、どうでも良かった。
外へ出るとまだ明るい。
それにしてもすごいバンドだったな・・・。
そう、そのバンドの名は――――
と、ここで夢が終了。
「もう朝か・・・月曜日が始まるのか・・・」
夢で良かったのか、良くなかったのかは分からない。
ただ、月曜日が始まるというのは事実だった。
異質なライブ空間という悪夢の次に始まる、今日がまだ月曜日という悪夢。
そしてそんな風に働くことを、約40年は続けなくてはいけないという悪夢。
社会人の夏休み、せめて2週間くらいは欲しいよね。
コメントを残す
コメント一覧 (2件)
ゆめオチですか!
すんごいおもしろいライブ~ってわくわくしてました^^
そういうのも、あったら受けそうですね~
みなこさん>
このライブを実行すれば、話題づくりできます。
機会があったら是非やってみてください。
僕は絶対にやりたくないです。