ミートソース1000円。

先日、今年初ピザを注文。

「麺も食べたい気分だなー。何かあるかなー」

とサイドンメニューを見てみると、あった。


おお!あるじゃないか!
しかも値段は・・・1000円!?
た、高い・・・。
僕の一週間分の昼飯代に匹敵するだと・・・!?

が、しかし!!
このくらいの量なら納得か。
きっと2~3人前くらいあるんだな。
ピザ屋のスパゲティだもんな。
そのまま僕は注文した。

―――30分後。

配達完了。
注文していたものが届く。


少ない。

そう、これが現実。
これが僕の昼飯代一週間分。

「おい、この客からミートソースの注文がきたぜ」
「まじかよ、やっちゃたなコイツ」
「コンビニのミートソースと同じ量なのにね~」
「まあ、こういうバカのおかげで儲かるんだけどな」

そんな会話が聞こえてきそう。
俺はバカじゃねえ!!!
とは言えないか。
バカだな。
ほんとバカなんだから・・・。

「ばかねっ、ほんとバカ・・・。バカなんだからもう・・・」

まだ蓋のあけてないミートソースが僕に言う。

「ミートソース・・・お前・・・俺を慰めてくれるってのか・・・?」

「別に、あんたのために慰めてるわけじゃないんだかねッ!」

え?ここでツンデレミート?
じゃあ、一体誰の為に慰めるのだろうか。
なんて突っ込みは置いておいて、僕はミートさんの蓋をあける。

「すごく、いい匂いがするよ」

「やだっ!そんなに嗅がないでよ・・・」

「いいじゃないか。本当にいい匂いなんだからさ」

「もう・・・バカねっ」

そして僕は言う。
今日このミートさんに出会えたことに感謝し、
今からそのミートさんを食べることに感謝し、
一週間分の昼飯に匹敵する1000円の注文をした自分自身に感謝し、
僕をバカにした(かもしれない)店員さん達に感謝し、

「いただきます」

実際の味は、コンビニにあるミートソースよりも上でした。
けど、1000円払うほどじゃない。

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