ドコモショップからメールがきた。
「気温も日が経つにつれてだんだん暖かくなってきているように感じるこの頃、皆様元気にお過ごしでしょうか」
って、全然暖かくなってねええええええ!
むしろ寒くなってきている。
今週なんてずっと雨か雪だよ?
今だってストーブつけっぱなしだし、朝から寒さに負けて下痢ingだよ?
どういうことだ・・・
体感温度が違うのだろうか。
気温が暖かくなっているように感じるのは、心がハッピーで暖かくなってきているからか!?
なんだこれ、ノロケか!?
ちくしょう!
どうせ僕は心が寒い奴だよ!
財布の中身だって寒いよ!?
2月が一番寒い季節なんだよ・・・。
3~4月の気温は、11~12月の気温とたいして変わらないんだよ・・・。
僕はその場に崩れ落ちた。
「立ちなさい」
「えっ!?」
失意中の僕にそっと手を差し伸べる初老の男。
「寒いのはみんな一緒だよ。不況だしな。私なんて先週職場を解雇させられたよ。戦略的解雇!とか言われて突然にね。それ、どこのマク●ナルドだよって笑ってしまったけど、今は笑えないよ。ははっ」
笑ってんじゃん。
とは言えない。
なぜならその男は泣いていたからだ。
「君はまだまだこれからだろう?こんなところで止まっていていいのかね?」
「けど・・・僕には何もなくて・・・心も寒いやつで・・・」
「大丈夫さ。ほら、今君は立ちあがった。そしてその涙」
男は僕を指差した。
「えっ・・・?」
「その涙はあったかいだろ?君は心が寒いやつなんかじゃないよ」
「・・・そう、かもしれないですね。じゃあ、あなたも同じだ。まだ頑張れる」
僕は男の涙を指差した。
「ははっ、その通りだな、私もまだ頑張れるみたいだ」
寒い雨が降る2月のある日。
男たちは涙を流した。
少しだけ暖かくなった気がした。
なんだこれ。
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