真冬な気温です。寒いです。
春はまだまだ遠いですね。
こんな冬に気温が高くなれば、
世間の声「この季節にこんなに気温が上がるなんて異常だ!温暖化してる!」
って騒ぎ立てるけど、逆に真冬並みの気温に下がった場合は
世間の声「今日は真冬並みの気温ですって。寒いわねー」
と普通の反応
この差は一体何なのか。
なぜ温暖化は人気あるのに、寒冷化は人気がないのか。
寒冷化さん「いいなー、温暖化さんは人気があって。ちょっと気温を高めにするだけでみんなが騒ぎだすっていうのに・・・俺なんて・・・」
温暖化さん「まあ、そう落ち込むなよ寒冷化くん。これでも食べて元気だしてよ」
そう言って、温暖化さんが渡してきたのは・・・
ビックリマンチョコ・・・?
温暖化さん「ああ、ビックリマンチョコだよ。昔は30円だったのにな。今じゃ84円だぜ?これも温暖化の影響なのかなー。なんてな、ハハハ」
寒冷化さん「なぜこれを僕に・・・?」
温暖化さん「ああ、ほら、俺ってば気温が高いじゃない?人気も高いけどさ。だからチョコ系はみんな溶けちゃうんだよね」
寒冷化さん「はあ・・・」
温暖化さん「懐かしくて買ったはいいけどさ、チョコが溶けたら美味しさが半減になるじゃない?それなら、寒冷化くんに渡して食べてもらった方がいいんじゃないかなって。寒いと溶けないでしょ?チョコはさ」
寒冷化さん「確かに気温は僕の方が低いし、チョコは溶けないとは思いますけど・・・」
温暖化さん「あれ?なになに?不満そうだねー。あ、わかった。寒冷化くん、君ってお菓子を食べないでビックリマンシールだけ集めてたタイプでしょ?まあ、分からないでもないけどね。昔いたもん、箱買いしてシールだけ取り出してお菓子は捨てちゃうやつ。あれは良くないよね。ビックリマンチョコはお菓子が主役でシールがおまけなんだから。食べ物を捨てちゃうなんてマジもったいないよな。怒りで気温がまた上がっちゃうよー。なんてね、ハハハ」
寒冷化さん「はあ・・・、いや、あの、別にちゃんとお菓子も食べてましたよ。だって美味しいじゃないですか、ビックリマンチョコ。お菓子もしっかり食べて、シールもきちんと集めてましたよ」
温暖化さん「おおー、寒冷化くんは偉いねー。てかそれが普通だよね。だって小さい頃は親御さんのお金でお菓子を買うわけでしょ?それをシール目当てで開けて、お菓子は後で食べるから取っておくよ、なんて言って結局は食べないしさー。温暖化になって食料が不足したときに『あのときのビックリマンチョコ、食べておけば良かったな・・・』なんて思っても遅いっつーの!なんてね、ハハハ」
寒冷化さん「そうですね、確かにもったいないですもんね。シールもお菓子も楽しむ。それがビックリマンですよね。じゃ、ありがとうございました。僕、帰りますんで・・・」
温暖化さん「あれ?もう帰っちゃうの!?寒冷化くんは冷めてるなー。あ、冷めてるのは当たり前か。ごめんごめん。でもちゃんと食べてね。一応、賞味期限はあるからさ」
寒冷化さん「はい、ありがとうございます」
温暖化とのやりとりを終えて寒冷化は帰宅途中、ずっとイライラしていた。
そう、温暖化の態度にだ。
いくらみんなが騒ぐからと言って、最近少し調子に乗っているような気がする。
昔は自分と同じくらいの立場で、仲良くやっていたのに、ここ数年間は常に上から目線だ。
氷河期がくる。
そう言われたこともあったが、結局来たのは就職氷河期だけだった。
それじゃダメだ。
これでは温暖化を見返せない。
寒冷化さん「いつか絶対に温暖化を抜いてやる・・・!僕が一番だって証明してみせる!」
寒冷化も最初は、温暖化と昔のように仲良くやっていきたいと思っていたのだが、段々と変わってきた温暖化に対して、今はもうそのような気持は微塵もなかった。
寒冷化さん「くそっ!何がチョコは暑さに弱いだよ!てか今、ビックリマンのストーリーどうなってんだよ!・・・まあ、せっかくもらったし、美味しいから食べるけどさー」
封を開けて、まずはシールを取り出す。
寒冷化さん「悪魔か・・・。今は悪魔シールでも光ってるんだな。昔はヘッドシールだけしか光ってなかったのにな」
寒冷化は、文句をぶつぶつ言いながらお菓子を食べた。
寒冷化さん「味は昔と変わってないな・・・ん?・・・うっ!!!」
寒冷化はチョコを吐き出した。
寒冷化さん「な、なんだこれ・・・?変な味が・・・」
そして急な睡魔に襲われる。
チョコに何か入っていたのか・・・?
寒冷化さん「く、くそ・・・やられた・・・温暖化のやつ・・・人気を・・・独り占めにする気かよ・・・!」
寒冷化は猛烈な眠気に対抗したが、視界はゆっくり霞んでいった。
その頃、温暖化は・・・
温暖化さん「そろそろ寒冷化がチョコを食べて眠ったころかな・・・。あれを食べれば寒冷化は当分目を覚まさないだろう」
寒冷化は俺のことを恨んでいるだろうな。
世間に注目を浴びて天狗になった俺のことを。
でも俺も気づいてたんだよ。
対等の立場でバカやってたあの頃が一番楽しかったって。
だから戻りたかったんだ。
あの頃に。
でも今更戻ることなんてできない。
世間の注目はもう俺一色だったから・・・。
だから俺は憎まれることにしたんだ。寒冷化に。
いつも上から目線で話せば、俺のことなんて嫌になるだろう。
そうすれば、今から俺がすることだって別になんてことも思わないはずだ。
温暖化さん「俺は、この世界を・・・滅ぼす」
そう、かつて寒冷化がやったことと同じことをするのだ。
あの大昔の恐竜時代を滅ぼした氷河期のように。
あのとき、寒冷化は本当は氷河期なんて起こしたくなかった。
でも仕方がなかった。
どちらかがやらなくてはいけなかったんだ。
迷い続ける俺を見て、寒冷化は自分から・・・。
だから今度は俺の番だ。
今度は俺が、滅ぼす。
だから今は眠っていてくれ。
起きた時には、またあの頃のように対等の立場で笑えるように・・・なればいいなぁ。
という妄想をしつつ、久々に買ったビックリマンチョコは美味しくいただきました。
でも正直、高いお菓子だわ。これ。
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コメント一覧 (2件)
て今ほんとどうなってんだろ?シール裏の文面考えてる人って頭おかしいよね、イロイロと。温寒化じゃなくて寒冷化じゃね?チョコは冷やして食った方が美味いよねー
オレさん>
あ、ほんとだ。
直しておくわー・・・
ビックリマンは過去と未来がごっちゃになっている感じ。